狂犬病とは、どんな感染症なのでしょうか?

By | 2014年5月2日
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狂犬病、よく聞く名前だけど、実はどういった病気なのか知らない飼い主さんがたくさんいます。狂犬病というけれど、犬だけでなく人間にも感染の可能性のあるこの病気。いったいどういうものなのでしょうか?

 

今年も狂犬病の予防接種の時期が来ましたね。

 


そうじゃの、4月から6月の間に予防接種が義務付けられておるからの。

 


日本にはまだ狂犬病、あるんやろうか?
そもそも、狂犬病ってなんなの!ね~ぇ?

 


君はまったく、あっぱれな性格じゃのぉ。

 

今日のお題
狂犬病って、どんな病気か知っていますか?


ワンちゃんの飼い主さんたちに義務付けられている狂犬病の予防接種。
狂犬病は、人間を含むすべての温血動物(常に体温が一定の動物)に感染の可能性があり、発症するとほぼ確実に死亡してしまう恐ろしい病気です。


日本は狂犬病発生件数ゼロの清浄国。
狂犬病は、日本、英国、オーストラリア、ニュージーランドなどの一部の国を除いて、全世界に分布している感染症です。日本国内では、1957年に猫で発生したのを最後に発生がありません。(人間での発症は1956年が最後)そのため、日本は狂犬病の発生のない国として指定されています。しかし狂犬病流行国で犬に咬まれ帰国後に発症した輸入感染事例が、1970年にネパールからの帰国者で1例、2006年にフィリピンからの帰国者で2例あります。

日本は、完全な清浄国であるものの、狂犬病流行国で犬に咬まれて感染したり、狂犬病発生地域の外国船の乗組員が検疫を受けずに犬を上陸させたり、置き去りにしているケースも日本の港湾地区では確認されており、感染の可能性はゼロだといは言い切れません。

狂犬病は、主に感染した動物に咬まれた傷口から「ラブドウイルス」が侵入することにより感染する感染症です。ウイルスは軟部組織から神経細胞を伝わって脳に移行し、脳内で爆発的に増殖。その結果、中枢神経障害があらわれます。また感染した動物は唾液腺内でも増殖し、唾液中にウイルスが排出されるようになります。

 

狂犬病の症状って、どういうもの?
では、どのような症状が出るのでしょうか。人の場合は、潜伏期間は7日から数年、通常は2週間から80日程度です。発病するかどうかは、噛まれた傷口の大きさや体内に入ったウイルス量などで大きく変わります。発熱、頭痛、全身倦怠、嘔吐などの不定症状で始まり、噛まれた部位の異常感覚の症状が出ます。

ついで、筋肉の緊張、幻覚、けいれん、嚥下困難などが起き、液体を飲むとのどがけいれんを起こし、激しい苦しみのために水を怖れるようになります。これが別名恐水症といわれる症状です。最後は、犬の遠吠えのようなうなり声をあげ、大量のヨダレを流し、昏睡、呼吸麻痺の末に死亡してしまいます。

 

犬の症状は人間とは少し違うもの
犬の場合、感染してから2週間から2カ月程度で発病。むやみに歩き回り、柱や石などの物体に噛みついたり、地面を無意味に掘る、狼のような特徴的な遠吠えをあげるなどの異常行動をとります。麻痺は末端から始まり、次第に脳に近づいていきます。

中には、興奮の症状がみられず、いきなり麻痺が始まることもありますが、最終的には昏睡状態に陥り、100%死に至ってしまいます。犬は人間のように水を恐れるいわゆる恐水症の症状は見られません。

 

狂犬病はワクチン接種で予防できる感染症。
恐ろしい狂犬病ですが、予防できる感染症です。ワクチン接種が極めて効果的であるため、犬には年に一度の予防接種が義務付けられています。人の感染のほとんどが犬からの感染によるもの。そのため、猫にワクチンを接種しなくても、犬にワクチンを接種することで十分に予防効果があると言えます。人間の場合には、次のような方法で接種が行われます。

【感染前接種によるワクチン接種】
1つは、他の感染症でも一般的に行われている感染前接種(予防接種)です。流行地への旅行者、研究者、獣医師などに接種することが勧められています。

【感染可能性後のワクチン接種】
もう一つは、感染動物に噛まれた後(暴露後)での接種です。本病は潜伏期間が長いので、咬傷後、傷口を丁寧に洗浄し、ワクチンを接種することで発病を十分防ぐことが出来ます。

恐ろしい狂犬病ですが、日本では狂犬病の発生が確認されていないこと、十分に予防ができることから、適切な処置をしていれば心配はありません。
Photo By. http://www.flickr.com/photos/smalltownguy22/3374551082/

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