家でできる猫の健康チェック!病気のサインを見逃さない為のポイントとは?

By | 2017年6月6日
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こんにちは、オクスリラボです!

今回は、もしあなたの猫ちゃんが病気をしていた際に、早期発見につなげるための、ご自宅でできる健康チェックポイントをご紹介します!

言葉でコミニュケーションがとれないネコちゃんにとって、飼い主のみなさんが、「いつもと様子が何か違う」と猫ちゃんの異常に気づいてあげることが重要です。

今回は、そのサインに気づくためのポイントを学びましょう!

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はじめに

猫は犬と異なり、お家の中でも単独行動を好むタイプも多いため、日常の中で、犬ほどスキンシップが取れないこともあり、健康上の異常をついつい見逃してしまいがちになります。そのため、気付いた時には重症になっていたり、大掛かりな治療が必要になるケースもあります。

しかし、猫も普段の生活の中でのチェックポイントをしっかりと見てあげることで、症状に早く気づき、早期治療を行うことも可能です。

そこで今回は、ご自宅であなた自身がチェックできる猫の健康チェックポイントをお伝えします!

今回のポイントは、犬でもご紹介させていただいた、Team Hopeというペットの健康維持のために活動している動物病院の組織が作った「ウェルネスチェックシート」に基づいてお伝えします。ただし、同じチェック項目でも、犬と猫では細かなポイントが異なりますので、猫は猫で、本記事をご参考にしていただければ幸いです。

猫の健康チェックをする上での注意点

犬もそうですが、猫もやはり一般的には病気の症状を隠す傾向にあります。

その場その場での状態チェックでは、異常ないように見えても、過去の状況と比較すると明らかにおかしい、と気づくことができます。ですので、健康チェックは最低でも月に1〜2回行い、その子それぞれの状態を把握することが重要です。

また、一つの症状だけでは、病気の診断をすることができません。健康チェックでは病気を知るというよりも、動物病院にかかるタイミングを早く見つける、という感覚で取り組んでください。

あと、外に出る猫の場合、例えば軽傷の交通事故などでは、事故に遭ってから数日後に症状が出ることもあります。

また、ウイルスの急性症状は、感染してから数日〜数週間後に見られることもありますので、外から帰ってきた段階で元気だったとしても、その後しばらくは細かな健康チェックを行うようにしてください。

猫の生活全般のチェックポイント

● 元気があるかどうか

もともと、猫は犬に比べて1日の睡眠時間が多いため、「いつ見ても寝てる」という印象が多いかもしれません。しかし、起きている間の動きをしっかりとチェックすることで、異常に気づくことができます。

「高いところに昇らなくなった」
「うちの中のパトロールをしなくなった」
「遊びに誘ってものらなくなった」
「食事の時間になっても騒がなくなった」

などなど、日頃の状態と比べることで、「なんとなく元気がない」という異常にも気づくことができます。

● 疲れやすくなった

「遊ぶ時間が短くなった」
「遊んでいてもすぐ息が切れてしまう」
「睡眠から目覚めても、少し歩き回って排泄したらすぐ寝てしまう」

などの症状が見られた時は、発熱や痛みといった全身的な異常、あるいは肝臓や腎臓などの厄介な異常が関係することもあるので、気付いたら早く動物病院にかかるようにしてください。

● 歩き方がおかしい

足を挙げる、あるいは引きずるといった症状が見られた時は、明らかに異常がありますから、気付いた段階で受診をお勧めします。

また、大学の研究では、高齢猫のほとんどが「関節症」という異常を持っていると言われていますので、特に高齢猫では動きに注意が必要です。

ただし猫の場合は、足に異常があった場合、歩き方の異常よりも「寝ている時間が長くなった」という、「動かない時間が増える」というような変化が見られることも多いため、そのような変化に気付いた時は、体の痛みなども考慮する必要があります。

● 睡眠に変化がある

猫はもともと眠っている時間が多い動物です。しかし、全身的な異常(発熱や痛みなど)がある場合は、ほぼ一日中眠っているような状態に陥ることもあります。

また、猫の場合、眠る時はどこかに隠れるようにして眠ることもあります。そのため、「姿が見えない」=「辛そうな姿がない」ということで、異常に気づきにくくなります。

眠っている時間ではなく、逆に起きている時間をしっかりとチェックすることも有効です。

● 体重、体型に変化がある

まずは猫の標準体型を知りましょう。
猫は長毛種でも短毛種でも被毛が密ですので、外見からは細かな肉付きをチェックすることが難しい面があります。

ですので、背骨及びその周辺の筋肉、ろっ骨あたりをしっかりと触りながらチェックして、適度に筋肉があるかを見てください。明らかにろっ骨が触れてしまう場合は痩せすぎの可能性があります。また肋骨がほとんどさわれない場合は肥満が疑われます。

また、猫は肥満になると、下腹部、いわゆる下っ腹が出やすくなります。逆に背骨やろっ骨周りの筋肉がなくなり、痩せてきていても、下腹部が出たままということもありますので、必ず体全体を触るようにしてください。

また、標準体型からのズレだけでなく、日々の変化にも注目してください。数週間前、あるいは数ヶ月前に比べて体重が増えた、あるいは減った、また体型が変化した場合は、何かしらの体調の変化が生じています。

多くの場合は「肥満」が注目されますが、猫では「痩せていく」場合も注意が必要です。もちろん明らかな病気の場合は、体重が落ちるだけでなく、食欲や元気がなくなるなど、他の重い症状を併発するので、異常に気づくことができますが、高齢猫では「甲状腺機能亢進症」という病気に注意する必要があります。

この病気では、甲状腺ホルモンの異常で代謝が亢進し、どんどんとエネルギーが消費されて痩せていくのですが、その他の症状がわかりづらいため、気づくのが遅れることがあります。ですので、少しぽっちゃりしていた猫が、痩せてきた場合、異常を見逃すことがありますので、注意してください。

また、多頭飼育の場合は、食事管理が難しいせいか、太り気味の猫が多い気がします。
その場合は体の異常というよりは、環境の問題ですので、治療というよりは、生活環境の見直しが重要になります。

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猫の食事に関するチェックポイント

● 食事に変化があるか

食べる量、食べるスピード、食べ方をチェックしてください。

食欲が落ちている場合は要注意です。もちろん様々な病気で食欲は落ちますから、それだけで病気の診断はできません。しかし、それ以上に、猫にとっては「絶食」状態が危険を及ぼすことがあるのです。

人間や犬は極端に言えば、水分をしっかり摂ることができていれば、数日間、食事を摂れなくてもそこまで危険な状態に陥ることはありません。しかし、猫の場合は丸一日以上、絶食状態が続くと「肝リピドーシス」という状態が引き起こされ、それを見逃してしまうと命に関わることもあります。ですので、食欲に変化がある場合は、なるべく早く動物病院にかかるようにしましょう。

また、猫は口内炎や歯周病、歯肉炎の発生が多く、それらは口に痛みをもたらします。その結果、食欲はあるのにうまく食べることができず、食べるスピードが落ちたり、口を気にしながら食べたりするようになります。
また、重度の場合は、ごはんが入った器の前で食べずにじっと見ているだけ、というような姿になることもあります。

猫の口内炎は、お口の病気が原因となるばかりでなく、腎臓に問題があったり、猫エイズやカリシウイルスなどのウイルス疾患などによっても発症しますので、このような場合も動物病院を受診することをお勧めします。

● 飲水量に変化があるか

お水を飲む量も必ずチェックしてください。
まずは普段よりもたくさんのお水を飲む場合、糖尿病や腎臓病、ホルモンの病気など、様々な病気が隠れている可能性があるため注意が必要です。

一方、冬場では、健康な猫でも飲水量が減ることもあります。しかし、飲水量が減ると、尿が濃くなり、尿路結石症(膀胱や尿道にできる結石を伴う病気)では尿道に砂状の石が詰まってしまうリスクが高まります。

もともと、猫はあまり積極的にお水を飲まない上に、多くの猫が食べているドライフードには、ほとんど水分が含まれていないため、なるべくこまめに水分補給できるようにしましょう。

猫の排泄に関するチェックポイント

● 排便に変化があるか

排便は、回数、量、色、臭い、固さをチェックしてください。
便の状態は、キャットフードの種類によっても大きく変わるため、一概に基準的なものは決められないので、日常の状態を確認しておくことが大切です。

また、排便に関して猫で多く見られるのが、高齢猫の便秘です。踏ん張るけどなかなか便が出ないときは、下痢をしてしぶっているか、便秘で便が腸の中で固まってしまっているかです。ですので、便自体の状態をチェックするだけでなく、排便の状況も確認し、いつもより排便に時間がかかっている場合は、獣医師に相談するようにしてください。

● 排尿に変化はあるか

排尿も、回数、量、色(血尿がないか、色が濃くなっていないか、逆に薄すぎないか)、匂いをチェックしてください。

尿量が多くなると、飲水量が増えるのとともに、様々な病気の異常兆候となります。
また逆に尿が出なくなると、尿路結石症や急性腎不全などの可能性があり、一刻を争う状態になりますのでくれぐれも排尿状態はこまめにチェックしてあげてください。

ただし、猫砂に紛れると尿の状態を確認しづらくなりますので注意してください。
また、これら排尿状態の異常では、いつもと違う場所で排尿するようになるなどの行動が見られることもあります。

体の各部位に関するチェックポイント

● 毛に変化はあるか

全体の毛の抜け具合、あるいは部分的な脱毛がないかどうか、あるいは毛玉の状況や毛艶をチェックしてください。

部分的な脱毛などは怪我や皮膚病の可能性がありますし、全体的に毛が抜ける場合は毛艶が落ちる場合は、ホルモンの異常や栄養の異常、その他慢性腎疾患や糖尿病など全身性疾患の一症状の可能性もありますので注意が必要です。

また、毛玉が多くできる場合、猫では口に痛みがあり、自分で毛づくろいをできなくなっている可能性があります。ですので、毛玉が増える場合は口の中や食べ方などもチェックするようにしてください。

● 皮膚に変化はあるか

猫にも湿疹やかさぶたなどの皮膚症状が見られることがあります。特にかゆみがある場合は、その皮膚を舐めるようになりますので、皮膚の状態だけでなく、猫の舐める行動もチェックしてあげてください。特に猫は「好酸球性皮膚炎」と呼ばれる原因不明の痒みを伴う皮膚炎が見られることもあり、特にお腹の毛が抜け、湿疹ができることが多いです。

また「猫ニキビ」と呼ばれる顎の皮膚に黒い分泌物ができて、稀に湿疹を起こすことがあります。この猫ニキビはオスや避妊手術を受けたメスに多く見られます。

● 目に変化はあるか

目やに、まぶたの腫れ、白目の充血、左右の瞳孔の大きさの比較など、目も自宅でチェックできるところは見るようにしましょう。

特に外に出る猫など、他の猫と接触する可能性のある猫は、ウイルス性の結膜炎やクラミジアによる結膜炎が見られることが多いです。

● くしゃみ、咳、鼻水や鼻血が出ているか

これら呼吸器や循環器に関わる症状が見られた場合は注意が必要です。

外に出る猫はウイルス性の鼻気管炎によるこれらの症状が見られることがあります。感染症は放置するとどんどん悪化し、食欲が落ちてしまったり、熱が出てしまうことも多いため、早めの対処が重要です。

また、感染症による鼻炎は慢性化することが多く、人間の蓄膿症のように、鼻づまりのような症状が残ってしまうこともあります。また、それ以外でも腫瘍(がん)やカビの感染による鼻血やくしゃみが生じている可能性もあります。さらには、心筋症など心臓に異常がある場合は、呼吸が早くなったり、苦しそうな仕草をすることがあります。

いずれの症状も、重篤な状態に陥る可能性が高いため、気づいた時点で、動物病院を受診するようにしましょう。

● 口臭がするか、よだれが出ているか

猫の口臭は、多くが口内炎や歯周病によるものです。口内炎には歯周病が関係するものや、ウイルス感染症、原因不明のものも多く、治療が厄介なものも多いです。

また、高齢の猫で多い「慢性腎疾患」では、進行すると尿毒症という独特の口臭を放つ状態に陥ることがあります。

● 歯石の付着

歯石は口腔内細菌の塊で、歯周病細菌がある場合は、歯周病を発症、進行させてしまいます。

成猫のほとんどが歯周病を持っていると言われていますが、猫は口内炎などお口のトラブルが多い動物ですので、少しでも元気に過ごせるように、歯石が見られた場合には、麻酔下でのスケーリングなど、積極的な処置をお勧めします。

● 耳の変化はあるか

もともと猫の耳は湿っていることが多いため、少し耳垢が出るのは問題ありません。逆にそれをきれいにしすぎると、外耳炎の原因になったりすることがありますので、注意しましょう。

普段よりも耳垢の量が多い、痒がっているなどの状態が見られるような場合は、細菌やカビの感染による外耳炎の可能性があります。また、耳の腫瘍が隠れていることもあります。外に出る猫では、耳ヒゼンダニというダニの感染による外耳炎の可能性もあります。

また、耳介、いわゆる耳たぶが腫れる「耳血腫」と呼ばれる状態が見られることもあります。これは外耳炎に続発したり、原因不明で発生したりします。いずれも治療が必要ですので、動物病院を受診するようにしてください。

まとめ

このように、猫は自宅での様子や体の状態をチェックすることで、様々な異常に対して、早く気付くことができます。

病気の早期発見早期治療は、猫にとっても元気で長く暮らすための秘訣ですので、ぜひ日常での健康チェック、取り入れてみてください。

 

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参照画像:http://www.photo-ac.com/main/detail/791707?title=にゃんこ_A21、http://www.photo-ac.com/main/detail/268968?title=にゃんこ_A03

Category: ケアについて その他

About わんだほー先生

ペットくすりの公式キャラクターがお送りする、犬や猫のお薬や病気・健康維持についてのブログです。 ブログの内容は、獣医さんの監修ですが、同じ病気でも症状や個体差等により対応が異なることもあります。大切なペットのことですので、お薬の投与や症状に関しては、必ず実際に診察を行い獣医師の判断に従うようにしましょう。

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