ブリティッシュショートヘアの代表的な病気の症状と予防法を知ろう!

By | 2018年1月18日
LINEで送る

eric-han-455080-unsplash

 

 ブリティッシュショートヘアはその名前の通りイギリスが原産国で、ショートヘアーである分、グルーミングなどのお世話が非常に簡単な品種です。不思議な国のアリスに出てくるチェシャ猫のモデルと言われる世界的にも人気あり、独立心が強く、抱っこがあまり好きではない子が多いようです。メスは3キロから4キロ程度、オスは少し大きめで大きい子は8キロぐらいまでになるようですが、太りやすい可能性もあり、なりやすい病気もあるので注意しなければなりません。以下が代表的な病気になりますので参考にしてください!

 



今日のお題 (1)

 

 

 血友病Bの概要

 ブリティッシュショートヘアの血友病Bとは人間にもある病気で、血液凝固因子のIX因子に異常がある遺伝病です。それによって血液が固まらなくなり、例えば事故で大怪我をして出血したり、手術をする際に出血して止まらないことがあります。

 血液が凝固して止まる為には、まず最初に一次止血と言って血小板が働いて傷口に栓をします。しかし、これだけでは非常に不安定ですから、二次止血と言って、複雑に沢山のタンパク質(凝固因子)が作用する一連の凝固経路が働きます。この時に、一つの凝固因子であるIX因子に異常がある為、最終的に血液は十分に止まらない事態が起きるのです。

 オスに多い珍しい病気で、重篤な場合には生後間もなく亡くなることもあります。軽度の場合は、生後6ヶ月ぐらいの時期に症状が明らかになると言われています。丁度、去勢手術や避妊手術の時期に検査で判明したり、それまでに傷口の出血が止まらなかったり、外見からはわかりませんが、内臓にも出血があると考えられます。飼い主さんが気づかれる症状としては、特にワクチンの後の皮下出血や腫れ、元気が無く、食欲消失、発熱などがあります。何度も繰り返す出血から貧血になると、心拍が不整になったり、場合によっては呼吸が速くなったりします。眼の中や脳からの出血などは失明に繋がることもあります。

 【治療方法】

 治療は、止血剤を使ったり、出血の量が多い場合には輸血が必要になることもあります。輸血においては、血液型に関する情報をしっかりと確認しなければなりません。血液型に関しては、以下を参考にして下さい。

 

▶ブリティッシュショートヘアの血液型

 猫ちゃんの血液型はA型、B型、AB型の3種類あります。これは名前が人間のものと同じようですが、人間とは異なり、猫ちゃん独自の分類です。病気ではありませんが、ブリティッシュショートヘアーは、一般的な猫ちゃんに多いA型ではなく、B型の個体が多く見られます。血液型の違いが人間の輸血の際に問題になるように、猫ちゃんが万が一輸血が必要になった時に、血液型を予め知っておいた方が、当然不安も減ります。病院に相談して血液型検査を行うことをおすすめします。

・血友病Bの予防

 遺伝病である為、予防の方法はありませんが、病気の子に関しては外出を絶対にさせないこと、多くの病気の原因になる肥満を予防すること、毎日の歯磨きをしっかり行い、歯周病による歯茎からの出血をさせないこと、など、出血のリスクがないようにケアすることが重要です。

 

肥大型心筋症の概要

 猫ちゃんの心臓病の中で一番多いのが肥大型心筋症で、ブリティッシュショートヘアは遺伝的にかかりやすいと言われています。この病気の正体は、心臓の筋肉(特に左室)が内側に向かって分厚くなっていくことで、心不全による体調の異常が出ます。長い時間放置しておくと最終的には亡くなってしまうことがあります。

 

【症状】

 突然現れる場合もありますが、ゆっくりと進行して経過をたどる場合が多く、徐々に心臓のポンプ力が低下して呼吸が苦しくなったり、或いは血液の流れが悪くなることから肺に水が溜まったり、血液が固まりやすくなり、固まったものが血管を塞いで下半身がフラフラしたり、倒れてしまうこともあります。健康診断などで雑音が聴取されたりしたことで見つかることもありますが、無症状で過ごす時間が長い為、見つかった時には症状が進んでいることが殆どです。

 

【治療方法】

 エコーなどで診断されると、心臓の負担を減らすような内服薬を生涯続けることになります。また、突然の症状が悪くなった場合には緊急処置を行いますが、入院中に亡くなる場合もありので要注意です。

 

【予防方法】

 遺伝的にその傾向があることがわかっているので、普段から毎年健康診断を受けることが何と言っても一番大事であり、早期発見、早期治療に繋げることで病気の進行を遅らせることができます。また、心臓に負担をかけることから、肥満は絶対に注意しなければいけません。外出も、外出先で何かあると二次的な問題(例えば、倒れた場所に車が来る、木から落下など)もあるので絶対に避けるべきです。

 

 尿路結石症の概要 

 特に太ったオスの猫ちゃんに多いこの病気は、ブリティッシュショートヘアも好発種とされています。3歳から5歳頃に発症することが多く、尿路(腎臓から尿管、膀胱、尿道)のどこかで結石ができたことで、血尿が出たり、頻尿になったり、或いは結石が詰まって尿が出なくなったりすることもあります。痛みから猫ちゃんは非常に敏感に攻撃的になることもあります。結石が詰まった状態を放置しておくと、急性腎不全で亡くなってしまうこともある怖い病気です。

【原因】

 食餌の内容やストレス、飲水量の低下、などが指摘されています。
結石の種類は4種類(ストルバイト、シュウ酸カルシウム、尿酸、尿酸アンモニウム)がわかっており、特にストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)やシュウ酸カルシウムが多くの場合の原因成分と言われています。

 

【治療方法】

 エコーで膀胱に尿が溜まっていないことを確認し、頻尿や血尿ではあるけれど尿が出ていることがわかれば、血尿や痛みに対しては抗生物質と消炎剤の内服薬で治療を行います。またお水をよく飲ませることと、何より、食餌の成分をコントロールしなければいけない為、処方食を食べなければなりません。この病気は処方食が治療のメインで、獣医師の指示がない限り、絶対にフードは変更することができないので注意して下さい。指示された処方食で溶ける結石の場合には、自然に溶解するのを待ちます。溶けない結石の場合には、それ以上作らせない為に処方食を続けます。

 万が一、尿が出ない場合には緊急事態ですから、すぐに病院で”つまり”を解除してあげなければなりません。カテーテルを尿道に入れて処置を行いますが、多くの場合、急性腎不全を起こしていることがあり、非常に危険な状態です。カテーテルの処置で解除が不可能な場合や、処方食で溶けない大きな結石(自然排出できない大きさ)の場合には手術になることがあります。

 

【予防方法】

 まずはストレスのない生活、運動をさせて太らせないこと、お水をよく飲ませること(ファウンテンなどを使ってみる)、フードに関してはある程度のグレード(プレミアムフードなど)で尿路結石予防とされているものを選ぶこと、この4点でかなりの予防ができます。しかし、プレミアムフードでも結石ができることがあります。また、多頭飼いをしているとストレスが多いので、単独でいられる場所を作るなどの工夫をしてあげましょう。トイレの回数や尿量チェックは毎日、全ての子にしてあげなければなりません。少しでも頻尿と思ったら、すぐに病院へ連れて行き、重症になる前に治療をスタートさせましょう。

 

 肥満の概要 

 多くの猫ちゃんが肥満になる傾向があると言われており、ブリティッシュショートヘアも注意が必要です。肥満により二次的に別の病気になりやすくなることは、人間と同様です。例えば、関節炎は体重による負担から悪化する可能性があります。糖尿病になるリスクは普通の体型の猫ちゃんよりもずっと高くなります。心臓への負担や呼吸器への負担も考えられます。かわいい太った猫ちゃんといっても、背後には病気のリスクが隠れていることをしっかり認識して減量をしなければなりません。

【治療方法】

 殆どの場合、肥満の猫ちゃんの飼い主さんはフードの量をあまり気にしてないという事実があります。猫ちゃんのフードの袋の後ろ(缶詰のラベルやパウチの後ろ)には適切な量が体重あたりで書いてありますから、まず、それを参考にして、果たしてあげすぎていないかを検討する必要があります。また、すでに太ってしまっている体重のための量を与えてしまうと、そのままの体重を維持することになり、減量にはなりません。理想体重を知ることが一番大切です。猫ちゃんは、体型の指標となるBody Condition Score (BCS)1から5で、理想的な3に当てはまるように理想体重を検討してください。以下にBCSについて説明します。

BCS1 非常に痩せており、筋肉も薄く、肋骨が明らかに出ている。

BCS2 痩せ気味、筋肉は多少ついているが、肋骨が出ている。

BCS3 理想体型、肋骨は触るとはっきり分かり、腰のくびれもある。

BCS4 やや太り気味、肋骨はあまり分からず、腰のくびれはわずかにある。

BCS5 肥満体型、肋骨は全く分からず、腰のくびれがない。

 ここで示してある BCS4 は理想体重から約20%太り過ぎ、BCS5は理想体重から約40%太り過ぎとされます。この数字を使うことでおよその理想体重が計算でます。(例:現在が5キロでBCS4であれば、5÷1.20=約4.2キロ)

 理想体重がわかったら、その体重に合わせたフード量の調節を少しずつ行い、ゆっくりと減量をしなければいけません。1週間で体重の約1%〜2%を減らすぐらいのペースが適切です。

 

【予防方法】

 肥満を予防するには、人間と同じ、適度な運動と食餌量の管理です。適当にお皿が空いたら盛る、といったやり方では必ず太ると思って下さい。また、なるべく月に一度程度は体重測定をして現実を知ることも大切です。そして、キャットタワーで遊ばせたり、オモチャを使っての軽い運動を毎日行うことも予防につながります。

 

 糖尿病の概要 

 人間の病気で常に話題になるのがこの糖尿病ですが、猫ちゃんにも存在します。中でもブリティッシュショートヘアーは、この病気になりやすいと言われています。血糖値が非常に高くなり、腎臓でも糖が多すぎることで十分に再吸収できず、尿にも糖が出てしまう病気です。膵臓(ランゲル半島のβ細胞)から分泌される、インスリンという血糖値を下げるホルモンが出ないか、或いはこのホルモンの効果が十分でないことが原因です。前者をインスリン依存性糖尿病と言い、後者をインスリン非依存性と言い、猫ちゃんは後者のタイプの方が多いです。

【症状】

 多飲多尿、痩せてくる、よく食べる、脱水、嘔吐、などで、最初に飼い主さんが気づくポイントだと思います。放置していると、神経系の症状が出てくることもあり、早期に治療をすることが必要です。

 

【治療方法】

 糖尿病は、血液検査と尿検査で診断が下ると、インスリンの皮下注射と食餌制限、軽い運動を行うことがメインになります。大抵、検査入院でインスリンの量を決めてもらいます。自宅では決められた量を決められた時間にご飯を食べさせてから打つ、という指示が出ます。ご飯を食べないのにインスリンを打つと低血糖で緊急事態になりますから、絶対にご飯を食べていることを確認することが必要です。

 処方食を食べることになりますが、このフードは低炭水化物、高タンパクになっています。決められた食餌を決められた時間に与え、決められたタイミングでインスリンを注射する、といった形式が取られることが多いです。また、血糖値を安定させることができると、インスリン注射などは必要なくなることもあります。

 

【予防方法】

 原因には、肥満や遺伝、ストレス、などが関連しているという報告もありますが、いずれにしても肥満と運動不足はどの病気にも繋がるリスクを抱えていることになります。日頃からの軽い運動と食餌の量の管理、体重の定期的なチェック、の3点は健康維持に非常に大切なことです。

▼ペットくすりの関連商品▼

 TOXO-MOX(250)10錠 リクセン
TOMO
リクセン

犬猫の細菌感染治療に!
炎症を抑える。
外耳炎にも効果あり!

皮膚の感染症以外に、
腎炎や膀胱炎などの尿路感染症
尿路感染症にも◎

 

参照画像:

https://nekogazou.com/buris22/

 

Category: ケアについて 病気・症状

About わんだほー先生

ペットくすりの公式キャラクターがお送りする、犬や猫のお薬や病気・健康維持についてのブログです。 ブログの内容は、獣医さんの監修ですが、同じ病気でも症状や個体差等により対応が異なることもあります。大切なペットのことですので、お薬の投与や症状に関しては、必ず実際に診察を行い獣医師の判断に従うようにしましょう。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *