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冬に悪化する犬猫の関節炎と犬の椎間板ヘルニア

今回は、冬に悪化しやすい犬・猫の関節炎についてお話ししていきたいと思います! 冬に関節炎が悪化しやすいのはなぜなのでしょうか? そもそも、関節炎の原因は何なのでしょうか? 関節炎をお持ちのペットの飼い主さんも、そうでないペットの飼い主さんも、関節炎について勉強していきましょう!   犬と猫の関節炎について  犬と猫も、人間と同じように様々な原因による関節炎が見られます。 長年の負担で軟骨がすり減った結果、関節炎が生じる老齢性のものや、リウマチや多発性関節炎など免疫異常による関節炎、あるいは外傷性やがんによる関節炎なども見られます。  中でも犬に多いのは、大型犬の関節炎や小型犬の膝蓋骨脱臼、あるいは先天的な股関節異形成症による関節炎です。 大型犬の関節炎は、人間の手により作られた大型犬ですが、その関節の耐久性は大型犬の体重を支えられるものではないため、体格の割に関節の強度が弱く、容易に関節炎を起こしてしまいます。  また小型犬の膝蓋骨、いわゆる膝のお皿が外れてしまう病気では、膝に余計な力がかかるため、様々な関節炎のリスクとなります。さらには股関節異形成症は、生まれつき股関節が正常に形作られず、正常な関節の可動ができずに炎症を起こしてしまいます。  一方、猫では、スコティッシュフォールドなどで先天的な関節異常が見られ、その結果関節炎が引き起こされます。また、室内のみで飼育されている猫のうち、老齢の猫の多くは、明らかな症状は認められませんが、レントゲン上で関節の異常が見られる「関節症」を持っているというデータもあり、遺伝的な要因だけでなく、運動など生活環境による関節への影響も考えられています。  いずれも関節に生じたダメージはなかなか修復することは難しく、膝蓋骨脱臼や股関節異形成症など、手術が適応となる病気以外は、消炎剤や関節用のサプリメントを用いて症状を緩和することが主な治療となります。  慢性的な関節炎は、治療を行なっても徐々には進行するため、治療は長期にわたることも多く、その結果、場合によっては消炎剤の長期投与によるリスクが生じてしまいます。 ですが、近年は関節炎の進行サイクルをブロックする薬も開発され、その有効性が示されています。このような治療は長期管理を行う上で、非常に有用で、消炎剤の長期使用のリスクを緩和することができます。 冬に関節炎が悪化する理由  一般的に冬になると関節炎が悪化すると考えられています。冬では、寒さで血管が収縮し、血液の流れが悪くなってしまいます。そうなると筋肉の血行も悪くなるため、筋肉が固くなってしまい、さらには関節周辺の血流も悪化することで、関節に大きな負担がかかるようになります。そのため関節炎を持つ動物は、寒さからくる関節への負担によって、炎症がさらに悪化してしまうのです。  犬の椎間板ヘルニアも冬に気を付けたい病気!  背骨も椎間板というクッション材を持っており、関節と似た構造をしています。そのため、他の関節同様、冬場で筋肉の強張りなどがあると、背骨にも負担がかかると考えれられており、この場合は関節炎というよりは「椎間板ヘルニア」が引き起こされます。  実際に私の病院でも、冬場に椎間板ヘルニアで受診する犬が増えています。  椎間板ヘルニアは、重度のものになると下半身が麻痺しますので、明らかな症状として認識されるのですが、軽いタイプの場合、麻痺が認められず、痛みだけが唯一の症状になることがあります。 しかし、人間から見ると「キャンッ」と鳴いたりして明らかに痛がる様子があるものの、どこを痛がっているのかわからないことも多いため、「どこかを痛がっている様子がある」「抱き上げようとするとキャンと鳴く」あるいは「いつもは軽く飛び越える段差を躊躇している」などの症状が見られた場合は、椎間板ヘルニアを疑う必要があります。  椎間板ヘルニアを発症すると、治療は大きく分けて外科手術と内科療法に分けられます。  麻痺が生じるレベルの重度の椎間板ヘルニアでは、外科手術が行われることが多いのですが、軽いものだと内科療法で治療することが多いです。しかし、内科療法では「安静」を保つ必要があり、性格的に安静が困難な犬では、症状が進行してしまうこともあるため注意が必要です。 今回は、冬に悪化しやすい関節炎とそれと似た構造の椎間板ヘルニアも見ていきました! 次回は、犬猫の関節炎をより掘り下げて、予防方法や自宅でできるケアなどもご紹介したいと思います!⇒こちら   【その他の記事】  ▼ペットくすりでは、犬の関節炎のお薬も取り扱っております。▼ カロダイル25mg メタフラム1mg  リマダイルのジェネリック!  犬の関節炎に使われる 非ステロイド系抗炎症薬です。 メタカムのジェネリック!   関節の痛み・炎症を和らげる薬です   画像参照;http://www.flickr.com/photos/126654539@N08/26111056823、http://www.flickr.com/photos/63902894@N07/8247068910  

冬になると多くなる猫の泌尿器系の病気(治療・予防編)

前回は、冬になると多くなる泌尿器系の病気(概要編)をお送りいたしました! まだ、読まれていない方は病気のことが分かりやすくまとまっていますので、是非ご覧ください。 ⇒「冬になると多くなる猫の泌尿器系の病気(概要編)」 今回は、猫の泌尿器系の病気で冬に悪化しやすい「慢性腎疾患」と「下部尿路疾患(尿石症)」の治療・予防についてご説明します。 慢性腎疾患とは?症状は? 前回もご説明しましたので、簡単に書かせていただきますが、猫の慢性腎疾患は高齢猫に多い病気の一つで、腎臓の機能が低下することで発症するものです。 発症初期はほとんど症状が現れないため、病気に気づかないことも多く、病気が進行するとお水をたくさん飲んで、その分たくさんの尿をする「多飲多尿」と呼ばれる症状や、体重減少、毛艶の悪化、嘔吐などが認められるようになります。さらに進行すると「尿毒症」と呼ばれる、非常に重い症状を引き起こします。 慢性腎疾患の治療方法 慢性腎疾患の治療は、残念ながら完治させる方法はありません。腎臓移植や再生医療など研究レベルの治療はあり、一定の成果が見られることもありますが、治療のほとんどは、症状を改善させることと、腎臓の機能をできるだけ長持ちさせることが主な目的となります。 具体的な治療としては、輸液療法、いわゆる点滴を行います。より症状が重いほど輸液療法が重要になり、入院や通院による長期間の治療が必要になることも多くなります。 中には大学病院など、透析療法を行うことができる動物病院もあります。透析療法は輸液療法と比べて、より短期間で血液中の老廃物(本来は尿と一緒に体の外へ排泄されるもの)を除去し、体への負担を取り除くことができるものですが、まだまだ実施できる施設は限られています。 その他の治療としては、降圧剤や腎臓病用の食事、窒素化合物やリンの吸着剤などを使用します。これらは血圧を下げたり、腎臓に負担となるナトリウムやタンパク質を制限したり、窒素化合物やリンを吸着することで、腎臓の負担を減らす目的で使用します。急性の症状を改善させるには、輸液療法や透析療法が有効ですが、腎臓の機能を維持させるためには、これらの薬物療法、食事療法が重要です。しかし、これらの治療は「悪化させない」ことが目的ですので、輸液療法のようにダイナミックに症状が改善するわけではありません。ですので、ついつい日常の治療としておろそかになりがちですが、完治させる方法がない現状としては、長い目で見れば、輸液療法と同じくらい重要な治療といえます。 その他にも、ウェットフードを用いたりして飲水量を増やしてあげることも、良い管理方法です。 慢性腎疾患の予防方法 残念ながら慢性腎疾患には予防方法はありません。しかし、なるべく腎臓に負担をかけないようにする、つまり体重を適正に保つ(肥満は高血圧など、腎臓に過度の負担となります)、塩分やタンパク質の摂取を適正に保つため、また良質なタンパク質を摂取するために、良質なキャットフードを与えることなどは、慢性腎疾患の予防になりうるかもしれません。 また、慢性腎疾患は、早期発見することが非常に大切です。腎臓の機能低下が軽いうちに治療を始めた方が、より腎機能を長く維持することができるからです。 その早期発見には、定期的な血液検査や尿検査が有効です。中でも尿検査は、自宅で上手く採尿できれば猫にとって負担なく検査できますので、なるべく採尿できるように、日頃から慣らしておくと良いでしょう。 下部尿路疾患とは?症状は? 猫の下部尿路疾患は、血尿や頻尿、排尿時の痛みなど、いわゆる「膀胱炎」の症状を示す病気です。 猫の下部尿路疾患の主な原因には、細菌感染、尿路結石(膀胱や尿管、尿道に石ができる病気)などがありますが、実は最も多い原因が「特発性」すなわち原因が不明の下部尿路疾患です。 さらに下部尿路疾患の中でも、尿道閉塞という尿が出なくなってしまう症状は、時間がたてばたつほど命の危険にさらされます。猫がなんどもトイレで排尿姿勢を取るけれど、尿が出ている様子がない場合は、急いで動物病院を受診しましょう。 下部尿路疾患の治療と予防について 下部尿路疾患の治療は、原因によって異なります。 中でも尿路結石は、前述のとおり、緊急を要することがありますので、必ず動物病院で治療を受けるようにしてください。また、緊急状態を脱した尿路結石の猫や特発性下部尿路疾患の猫は、自宅での食事管理や生活管理が非常に重要になります。特に食事管理では、決められた療法食以外の食べ物を口にすることができないため、しっかり管理するようにしましょう。 これら下部尿路疾患は、お水の摂取量を増やすことで、ある程度予防が可能です。ウェットフードを用いたり、ドライフードをふやかしたりして、食事による水分摂取量を増やしてあげたり、あるいは家のいろんなところに飲み水を置いてあげるなど、水分を積極的に取れるように工夫してあげてください。   【こちらの記事も合わせてどうぞ】  ▼ペットくすりでは、慢性腎不全のお薬・尿路感染症のお薬も取り扱っております。▼ フォルテコール TOXO-MOX  犬、猫の心臓疾患、高血圧、腎不全に  猫の慢性腎不全にも用いられます。 細菌感染が原因となる犬や猫の皮膚病や   尿路感染症、膀胱炎、腸炎に!   画像:http://www.flickr.com/photos/129187521@N05/29819483441, http://www.flickr.com/photos/29781788@N00/5406526077

冬になると多くなる猫の泌尿器系の病気(概要編)

今回は、冬になると発症したり、悪化することが多い猫の泌尿器系の病気についてです。 猫ちゃんの代表的な病気の一つでもある泌尿器系の病気について、飼い主の皆さんもしっかりと知っておきたいですね!   猫に多い泌尿器系の病気とは!? 実は、猫は犬と比べると泌尿器系の病気が多い動物です。その代表的なものとして、慢性腎疾患、下部尿路疾患があります。 猫の祖先はもともと砂漠で暮らしていたと考えられています。砂漠では水分が少ないため、少しでも体に取り込まれた水分をキープし、有効利用する必要があります。そのために重要な働きをするのが腎臓です。 腎臓は、体に溜まった老廃物を尿に排泄する役目をもつ臓器ですが、さらには、老廃物と一緒に排出された水分を「再吸収する」役割もあります。つまり、腎臓は体の外へ出て行く水分を抑えて、体内に留めることができる臓器なのです。ですので、砂漠で暮らす動物は、少ない水分でも生きていくことができるのですが、中でも腎臓の働きはとても重要であり、猫はその典型的な動物なのです。 しかし、猫の腎臓は犬や人と比べると、ネフロンと呼ばれる機能を司る構造が少ないと言われています。ネフロンは、腎臓にある糸球体や尿細管と呼ばれる微細な構造で構成されており、ネフロンの単位で水分の再吸収などの働きを担っています。つまり、腎臓はこのネフロンが無数に集まっている臓器なのですが、ネフロンが破壊されると、腎臓の機能は低下してしまいます。 猫は、このネフロンが他の動物と比べて少ないため、何らかの原因でネフロンが障害を受けると、それをカバーするための他のネフロンの数が少なく、どんどんと腎臓の機能が低下してしまい、慢性腎疾患に陥ると言われています。 また一方、少ない水分を有効利用するために、腎臓で水分を再吸収させると、その結果、いわゆる「濃い」尿が作られます。濃い尿は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの濃度も高くなるのですが、実はそのミネラル成分がが膀胱や尿道で結石となって、各部位の粘膜を傷つけ、血尿を引き起こし、さらには頻尿などの下部尿路疾患の症状を引き起こす要因にもなっています。   冬になると多くなる泌尿器系の病気の訳 冬になると、猫のお水を飲む量が減ってしまいます。 明確な理由は不明ですが、おそらく、寒さによる体温低下を防ぐために、冷たいお水を飲まないようにしていること(とはいえ、温かいぬるま湯にしてもあまり飲むようにはならないようです)や、運動量が低下することで代謝量も落ちてしまい、代謝に必要な水分量が減ること、さらにはトイレを我慢してしまうことによるものと考えられています。 それにより、腎臓機能を維持するための血流が少なくなってしまい、慢性腎疾患は悪化しやすくなります。 さらにはより濃い尿が作られるようになるため、尿石症などによる下部尿路疾患の発症リスクが高くなってしまいます。 その結果、「慢性腎疾患」と「下部尿路疾患(尿石症)」は冬に悪化したり、発症したりすることが多い病気と言えます。   慢性腎疾患ってどんな病気?症状は? では、まず慢性腎疾患とはどんな病気なのでしょうか? 猫の慢性腎疾患は、高齢猫に多い病気の一つで、上記の通り、腎臓の機能が低下することで発症します。通常は突然発症するというよりは、徐々に病気が進行するため、発症初期にはほとんど症状を示さず、なかなか慢性腎疾患にかかっていることに気づかないことも多いです。 しかし、ある程度症状が進行すると、お水をたくさん飲んで、その分たくさんの尿をする「多飲多尿」と呼ばれる症状や、体重減少、毛艶の悪化、嘔吐などを認めるようになります。さらに進行してしまうと「尿毒症」と呼ばれる、非常に重い症状を引き起こします。尿毒症になると、元気食欲の低下、嘔吐、口臭、口内炎などを認め、ひどい場合にはけいれん発作なども見られるようになるため注意が必要です。   下部尿路疾患ってどんな病気?症状は? 次に、もう一つの冬に多い病気、下部尿路疾患とはどんな病気なのでしょうか? 猫の下部尿路疾患は、血尿や頻尿、排尿時の痛みなど、いわゆる「膀胱炎」の症状を示す病気です。 猫の下部尿路疾患の主な原因には、細菌感染、尿路結石(膀胱や尿管、尿道に石ができる病気)などがありますが、実は最も多い原因が「特発性」すなわち原因が不明の下部尿路疾患です。 これにはストレスが関係していると考えられていますが、今のところ明らかなメカニズムは分かっていません。 また、これらの原因以外にも老齢猫ではがんなどが原因になることがありますので注意が必要です。 さらに下部尿路疾患の中でも、尿道閉塞という尿が出なくなってしまう症状は、時間がたてばたつほど命の危険にさらされるため、猫がなんどもトイレで排尿姿勢を取るけれど、尿が出ている様子がない場合は、急いで動物病院を受診するようにしましょう。中でも雄猫の尿道結石では、容易に閉塞を起こしますので、十分に注意しましょう。 愛猫を守るためにも、きちんとした知識を持っておくことは大切ですね! 次回は、慢性腎疾患と下部尿路疾患についてより詳しく治療や予防についても学んでいきたいと思います! 次回もお楽しみに! ⇒冬になると多くなる猫の泌尿器系の病気(治療・予防編)はこちら! 【その他の記事】  ▼ペットくすりでは、慢性腎不全のお薬・尿路感染症のお薬も取り扱っております。▼ フォルテコール TOXO-MOX  犬、猫の心臓疾患、高血圧、腎不全に  猫の慢性腎不全にも用いられます。 細菌感染が原因となる犬や猫の皮膚病や   尿路感染症、膀胱炎、腸炎に!   画像参照(http://www.flickr.com/photos/87805257@N00/29568677653、http://www.flickr.com/photos/126397594@N03/25592583686)

涼しくなっても要注意!!秋だから気をつけたい犬の3つの病気 その②

秋だから気を付けたい犬の3つの病気「アレルギー」につづき「マダニ寄生」「子宮蓄膿症」についてです。 ①実は秋に大量寄生する!?秋はマダニの季節です 春〜夏だけじゃなかった!?マダニは秋にも寄生する!? マダニは、いわゆるハウスダストなどに含まれるダニではなく、草むらなどから寄生するダニです。よく春先から夏にかけて、犬にマダニが寄生すると、犬の血液を吸ったマダニが膨らみ、小豆大ほどの大きさになって見つかることがよくあります。その一方で秋には、そのようなマダニを見かけることがあまり多くありません。しかし、実はマダニは秋口にも寄生のピークを迎え、実際に動物病院でも秋にマダニ寄生で多くの犬が来院します。さらに、最初は飼い主の方もマダニの寄生に気づかないことも多く、診断の中でマダニが見つかり非常に驚かれます。ではなぜ秋には目に見えるマダニが見つからないのでしょうか? ②犬が体を痒がっている、実はそれマダニかもしれません マダニには季節によって成長段階があり、春〜初夏にかけては「成ダニ」と呼ばれるいわゆる大人のマダニが寄生します。そのため血液を吸う前でもゴマ粒ほどの大きさで、目に見えるのですが、秋口のマダニは「幼ダニ」といって、体長1mm以下の大きさのため、よくよく注意してみないとほとんどの飼い主の方は気づかないのです。そんな幼ダニの寄生ですが、ほとんどは1匹2匹といった少数寄生ではなく、数え切れないほどの大量に寄生します。 そして寄生された犬はかゆみを訴えるようになり、手足を舐めたりかじったりするようになります。最初は飼い主の方も「何か皮膚病なのかしら」と考え、動物病院を受診されるのですが、いざ診断すると体からたくさんの幼ダニが見つかるため、非常に驚かれるのです。 ③マダニが寄生したらどうすれば良い? 成ダニの寄生と違って、幼ダニは非常に細かく、さらに犬の毛の奥に潜むため、物理的にすべてを取り除くことは非常に困難です。ですので多くの場合は、マダニの駆除薬を投与することで治療します。駆除薬は飲み薬のタイプや背中に滴下するタイプ、あるいはスプレーで全身に吹きかけるタイプなどがあり、それぞれ犬の状態などによって使い分けられますので、動物病院で相談しながら治療を進めるようにしましょう。 ④犬だけのためだけでなく、人間のためにもマダニ予防を!! そんな秋口にも寄生するマダニは、やはり予防薬を使って寄生しないようにすることが最も効果的な予防方法です。また、近年では様々なタイプの予防薬があり、投薬のしやすさや犬のコンディションによって使い分けることもできますので、あなたの犬にあった予防薬を取り入れ、ぜひ春から夏の暖かい時期だけでなく、秋、さらには地域のよっては冬もしっかりと予防するようにしてください。 よく、「草むらには入らないから、うちの子は予防薬は不要」とお考えの飼い主の方もいらっしゃいますが、実は普通の道路にある街路樹からもマダニは寄生しますので、外にでる犬は必ずマダニ予防を実施していただければと思います。 また、マダニ寄生は、マダニ自体が犬にかゆみなどの症状を引き起こすだけなく、バベシア症などの重い感染症を引き起こす原因にもなります。さらに犬に寄生するマダニの中には、人間に対して感染症を引き起こすウイルスを持つものもいます。ですので、犬の病気予防ためだけでなく、人間に対しての病気予防のためにも、必ず犬のマダニ予防はしっかりと秋冬も実施してあげるようにしましょう。   ⑤気づかないと命にかかわることも!?恐ろしい子宮蓄膿症について 子宮蓄膿症は、避妊手術をしていないメスの犬がかかることのある、非常に危険な病気です。細菌感染に侵された子宮の中に膿がたまってしまい、放置するとお腹の中で子宮が破裂したり、細菌の毒素が全身に回ってしまい、場合によっては命を落とすこともある病気です。 そんな非常に恐ろしい病気である子宮蓄膿症ですが、その発症メカニズムは、雌犬の発情と関係しています。一般的に雌犬の発情は、春と秋の年に2回と言われています。そして、ほとんどの子宮蓄膿症は、その発情に伴って起こる子宮内膜炎がきっかけで、細菌感染を引き起こし、子宮蓄膿症になってしまうと考えられています。つまり、子宮蓄膿症は発情後しばらくしてから発症することが多く、春と秋に見られることが多いのです。さらに出産経験のない6歳以上の雌犬はリスクが高いと言われていますので、注意が必要です。 ⑥実は気づきにくい!?子宮蓄膿症の症状について 子宮蓄膿症にかかると、発情が終わったはずなのに、再度おりものが見られることがあります。さらにはおりもの自体も濁った色や血膿のような色をしていることがあるため、そのような症状を認めたときは、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。また、中には子宮口が閉鎖してしまっている場合だと、おりものが出ないことがあります。おりものが出ないと子宮の中に膿がどんどんとたまってしまうため、非常に危険なのですが、なかなか症状に気付きづらくなります。ですので、発情後、しばらくのうちに、元気や食欲がなくなる、お水をたくさん飲んで尿をたくさんするようになる、体が熱っぽいなどの症状が少しでも見られる場合には、早めに動物病院に相談するようにしましょう。 ⑦子宮蓄膿症の治療とその予後について 子宮蓄膿症を発症してしまった場合は、基本的には外科手術が必要になります。場合によっては、お薬で治療することもありますが、子宮蓄膿症は再発率が非常に高い病気のため、全身麻酔がかけられないほど弱っていたり、他にも病気を持っている場合を除いては、基本的には子宮と卵巣を摘出する手術を行うことが勧められます。 もちろん、体に大きな膿を抱えた状態ですので、手術にあたっての全身麻酔のリスクは、通常の避妊手術などに比べると高くなります。ですので手術にあたっては、十分な検査と事前の準備が必要になります。 無事に手術を乗り越え、術後、合併症が見られることがなければ、完治することは可能ですし、もちろん再発の心配も無くなります。 ⑤まとめ 子宮蓄膿症は、出産経験のない高齢犬に発症が多く、発情に関連して秋口にも多く見られます。また、その症状は気付きづらい事も多いため、注意が必要です。子宮蓄膿症は発症してから時間が経てば経つほど容態は悪化していきますので、怪しいなと思った時は速やかに動物病院を受診するようにしましょう。 【その他の記事】  ※ペットくすりではフィラリア薬やノミダニ駆除薬等、色々なペットのお薬を取り揃えています↓   画像参照;http://www.flickr.com/photos/94159406@N00/13725748544                     https://www.flickr.com/photos/46018179@N00/22977965019

涼しくなっても要注意!!秋だから気をつけたい犬の3つの病気 その①

暑い夏が終わり、涼しい秋になると、人間も犬もとても過ごしやすくなりますよね。さらに犬にとっては熱中症や皮膚炎など、夏に多発する病気も多いため、秋の到来はなおさら安心できる季節だと思います。 しかし、秋は秋で犬にとって気をつけたい病気があります。そこで今回は実際に動物病院に来院される中で、特に診察させていただくことの多い、アレルギー、マダニ寄生、子宮蓄膿症についてお伝えします。 ①夏だけじゃない、秋にも悪化するアレルギー性皮膚炎 アレルギー性皮膚炎は人間だけでなく、犬にも大変多い病気です。アレルギー性皮膚炎は、主に食べ物が原因のアレルギーと、環境中の物質と接触することで引き起こされるアレルギーがあります。食べ物では牛肉や鶏肉、小麦やジャガイモなど、様々なものがアレルギーの原因物質になりますし、環境中のアレルギーもハウスダストや花粉をはじめ、樹木や牧草、昆虫に対するアレルギー反応など、こちらも実に様々な物質がアレルギーの原因となります。もちろん、犬の個体それぞれによって、反応するアレルギー物質は異なりますが、ほとんどの犬は、どれか一つだけの物質に対してアレルギーを起こすだけでなく、複数の物質に反応します。さらには、食べ物に対するアレルギーと環境に対するアレルギーの両方を持つ犬も多く、その原因物質の多さから、単純に「アレルギーだったら、その原因物質を避けていれば問題なし」ということも現実的には難しく、治療に非常に苦慮することが多い病気なのです。 ②秋口に悪化するアレルギー性皮膚炎とは? そんな厄介なアレルギー性皮膚炎、やはり梅雨時期から夏場にかけては、湿気や暑さのせいで皮膚のコンディションが悪くなるため、アレルギーによる皮膚炎自体も悪化することが多くなります。 しかし、実は涼しくなってきた秋口にもアレルギー症状が悪化してしまう犬がいます。これは人間でも「ブタクサ」などの草木によるアレルギーがあるように、犬でもそういった秋の草木、特にイネ科植物に対するアレルギーを持っているケースが多いため、秋口に皮膚炎がひどくなってしまうのです。 ③アレルギー性皮膚炎の治療とその注意点について 今では、それぞれの犬がどんなアレルギーを持っているかは、動物病院の検査で調べることができますので、すでにアレルギーを持っている犬、あるいはアレルギーが疑われる犬は、ぜひチェックしておくことをお勧めします。 また、いったんアレルギーによる皮膚炎が酷くなってしまった場合は、お薬による治療が必要です。この時、かゆみの症状を最も効果的に和らげてくれるのが、いわゆる「ステロイド」と呼ばれるお薬です。よくステロイドと聞くと、怖いイメージをお持ちの方も多いのですが、実はステロイド薬は、使い方さえ間違えなければ、非常に安全な薬です。しかし、どうしてもステロイドを使いたくない、という方は、今ではステロイドに変わる様々なお薬がありますので、獣医師に相談するようにしてください。 しかし、ステロイドを含め、これらのお薬はあくまで「対症療法」、つまり症状を緩和させているだけであって、アレルギー自体を根本的に改善させているわけではありません。そのため、お薬を飲んでいると一見皮膚がキレイになって「治った」と勘違いしてしまうと、その後、様々なトラブルの原因になるので注意が必要です。いわゆるステロイドの恐ろしいところは、この勘違いによるところが大きいため、ステロイドを含めお薬で治療する際には、きちんと状況を理解しながら継続していくことが大切です。 ④アレルギーの根本的な原因とその対処方法について アレルギーの根本的な原因は、実はアレルギー物質ではなく、犬の体自身にあります。つまり、健康な犬ではアレルギー反応が出ないような物質に反応してしまうのは、アレルギーを持つ犬の免疫機能が異常になっているからなのです。ですので、アレルギーを根本的に改善させたい場合は、この犬自身の免疫機能を正常にする必要があります。 しかし、現在の獣医療では犬の免疫機能を正常にできる治療方法は、残念ながら存在しません。つまり、完治させることはできない病気なのです。 ですが、食事療法やサプリメント、あるいはインターフェロンといった免疫調整剤による治療を取り入れることで、その免疫機能を整え、ステロイドなどのお薬に頼りすぎない治療を行うことも、場合によっては可能です。ただし、これらは数ヶ月から数年といった長期的な治療期間が必要になります。 少しでもお薬を減らして治療したい場合は、ぜひ取り組んでいただきたいです。 ⑤まとめ   犬のアレルギー性皮膚炎は、様々なアレルギー物質に反応しますが、中には秋の草木に反応する犬もいて、そういった場合には秋口に症状が悪化してしまいます。 一度、悪化してしまうと、かゆみによる犬の辛さを少しでも取り除くため、動物病院で適切な診察、治療を受けるようにしましょう。 また、食事やサプリメントなど、日常生活の中で適切な取り組みを行うことで、アレルギー症状を緩和できる可能性がありますので、アレルギーを持つ犬はぜひ取り組んでいただければと思います。 マダニ寄生、子宮蓄膿症は次回につづく   【その他の記事】  ※ペットくすりではフィラリア薬やノミダニ駆除薬等、色々なペットのお薬を取り揃えています↓   画像参照;https://www.flickr.com/photos/64181484@N04/29701422722                     https://www.flickr.com/photos/60896118@N07/26218859484

猫が病院にかかる時のストレスを減らすには!?

飼っている猫ちゃんが、病院嫌いで中々病院にも行けないという悩みを持っている飼い主の方もいるのではないでしょうか? 病院嫌いの猫ちゃんに病院が好きになってもらうのはなかなか難しいことだと思いますが、定期的な健康診断や特に高齢猫になると何かと病院にかからなければいけないことも増えてきますので、病院にかかるときのストレスはなるべく和らげてあげたいものですね。 そこで今日は、猫ちゃんが病院にかかる時のストレスを減らす方法をいくつか挙げてみたいと思います。 ①猫に優しい病院を選ぶ 猫に優しい病院を選ぶというのは、文字にすると当然のことなのですが、行かれている病院は猫フレンドリーでしょうか? 例えば、病院によっては、他の犬がいることを怖がってしまう猫ちゃんのために、犬と猫の待合室が分かれている病院や、中には猫を専門として診てくれる病院もあります。猫ちゃんが何を嫌がっているのか分かれば、その嫌な環境を取り除くことはできるかもしれません。 お近くの病院に行くのが飼い主さんとしても便利ではありますが、どうしても病院を嫌がる場合は別の病院を探してみるというのも一つの手です。 ②飼い主さんが心配をしすぎない 飼い主さんが猫ちゃんが病院嫌いだからと、とても心配をしていると、その飼い主さんの「心配」は猫ちゃんも敏感に感じ取ってしまいます。 飼い主さんとしてとても心配になる気持ちはあると思いますが、あまりにも心配しすぎるのは猫ちゃんの「心配」を掻き立ててしまうことがありますので注意が必要です。 ③おやつや餌を与える これは、もう皆さまチャレンジされているかもしれません。おやつ等食べ物でいい気分にさせるというのは、とてもベタなやり方ではありますが、効果がある子もいます。 また、病院に行くとおやつがもらえるという良い記憶を作ることにもなります。また、きちんと病院に行けたら褒めてあげてください。 ④小さいころから定期的に通う まだ子猫を育てている飼い主の皆様は、定期的な健康診断の意味も込めて小さいうちから病院に行っておくことをお勧めします。 いざ病院にかかりたいときに嫌がられて飼い主さんも猫ちゃんも嫌な思いをするような事態になる前から、病院に慣れておくことは大切です。 猫ちゃんはきまぐれなことも多く、病院嫌いな猫ちゃんをお持ちの飼い主さんは苦労されていることと思います。 猫ちゃんのためにも健康診断やいざという時に病院にかからなけれないけないこともあると思いますので、上記の内容でまだ試していないことがあれば是非お試しください。   【その他の記事】  ※ペットくすりではフィラリア薬やノミダニ駆除薬等、色々なペットのお薬を取り揃えています↓   画像参照;http://www.flickr.com/photos/41002268@N03/15139256678                     http://www.flickr.com/photos/80048737@N00/16277725318 参考;http://www.pethealthnetwork.com/cat-health/my-cats-veterinarian/reducing-cat-stress-during-veterinary-visits

赤ちゃん犬のうちにしておきたい、しつけ。基本のトレーニング!

赤ちゃん犬だけではありませんが、新しいワンちゃんを迎えると、皆さんまずしつけをしなくてはと考えるかと思います。 その手始めとして今回紹介するトレーニングも一緒に組み込んでいくと、他のしつけも上手くいくようになりますし、これから一緒に生活していくうえで役立ちますので、是非やってみてください! 赤ちゃん犬のうちに基本のトレーニングをしてしまおう 基本のトレーニングはやはり赤ちゃん犬のうちにしてしまうのが一番効果的です。 今後人間と一緒に生活していく中で、上手く安全に生活していくためにも、リーダーが飼い主さんであることを教えておく必要があります。 なぜなら、わんちゃんもまだ素直でプライドも高くなく、飼い主さんの指示の飲み込みも早いからです。また、体も大きくなく、万が一言うことを聞かず噛みついたりしたとしても飼い主さんに危険が少ないことも挙げられます。 トレーニング①アイコンタクト 飼い主さんに注目をさせる、視線を合うようにさせるというのは、しつけの初期に効果的です。 まず、少量の食べ物やお菓子を用意し、赤ちゃん犬の鼻の辺りにもっていき匂いをかがせます。その後、食べ物やお菓子を少しづつ上に動かしていき、飼い主さんの目と犬の目線が合う高さに誘導します。 目線があったら、名前を呼んで褒めてその食べ物を上げてください。 これを繰り返していると、飼い主さんと目が合うと良いことがある!というように認識するようになり、飼い主さんに犬が目線を合わし、注目をするようになっていきます。   トレーニング②ホールドスティール ホールドスティールとは、飼い主さんが膝をついてしゃがんだ状態の足の間で、犬を背後から抱きかかえるようにすることをいいます。 まず、赤ちゃん犬を飼い主さんの膝の間に座らせて後ろから優しく抱きしめます。暴れるようであれば、ちょっと強く抱きしめて自由を奪います。 おとなしくなったら少しづつ力を緩めてみます。そうして、静かにしているようであれば、赤ちゃん犬が飼い主さんに身を任せて安心している状態です。 こうすることで、主導権を持っているのが飼い主さんだということを学んでいきます。   トレーニング③マズルコントロール マズルコントロールとは、犬の口を手のひらでやさしく握って犬の口の自由を奪うことです。 最初は少しかわいそうに思えるかもしれませんが、犬の母親は子犬に対して口の自由を奪うことで立場やルールを教えていきます。また、飼い主さんがわんちゃんの口を触ることができないのでは、歯磨きや薬を飲ませることもできなくなってしまいますので、とても重要なトレーニングといえます。 ただ、いきなり口をつかむと赤ちゃん犬もびっくりしますので、ホールドスティールに慣れてきたらこちらのトレーニングをしていくのが良いでしょう。 やり方は、まず赤ちゃん犬の口を片手の手のひらで優しく包みます。そして、口を持ったまま上下左右に動かしてみます。 食べ物等を使って気をそらせてもいいので、犬が嫌がってもやめない事が大切です。ただ、あまりに力を入れすぎて無理やりすると逆にいじめられていると認識してしまうので、加減が必要です。   トレーニング④タッチング タッチングとは、その名の通り、体を触る事です。敏感な耳やしっぽ等を触っても、ワンちゃんが安心していられるようにしつけをしておきましょう。 やり方は、まず、横向きに寝かせます。その後、ワンちゃんも触られて気持ちいい胸や首筋といった場所から初めていって、リラックスした状態で徐々に刺激に敏感な体の先端部分にも移っていきます。 それに慣れたら、仰向けにして脚からお腹にかけてや、脚の指・爪等にも触りましょう。 最初は難しいかもしれませんが、こちらも最初は餌やおやつで気をひきながらが良いかもしれません。このトレーニングをすることで、体に触れられても痛くないし、危険ではないということを覚えさせます。また、わんちゃんと飼い主さんの信頼関係も気づくことができます。 よく、わんちゃんが薬を飲んでくれないとか、病院を嫌がる・触られるのを嫌がる、口を触らせてくれないので歯磨きができない・・・等色々なお悩みを聞くことがありますが、一番素直で飲み込みの良い赤ちゃん犬の時期に基本のしつけができていると、今後のお手入れや健康管理がとても楽です。 ワンちゃんとコミュニケーションをとりながら、より良い関係を築けるといいですね!   【その他の記事】  ※ペットくすりではフィラリア薬やノミダニ駆除薬等、色々なペットのお薬を取り揃えています↓   参照;赤ちゃん犬のしつけと育て方 杉浦基之 主婦と生活社 写真;http://www.shutterstock.com/

室内犬・猫は要注意。どうしていますか?ペット特有の臭い。

今やペットは家族同然ですね。私たち人間とペットとの距離はどんどん短くなってきています。 そのために、ペットの生活を快適にそして清潔に保つことは、人間の健康や幸せに大きく関わってきています。 今日は、ペットとの生活の基本。清潔に過ごすためのコツをまとめました。 ペット独特のニオイの原因とは?   ペット独特のニオイは「ワックスエステイル」という成分が原因です。この人とは違う「ワックスエステイル」という皮脂成分を菌が分解することで、発生しています。この「ワックスエステイル」は、人間用の一般の洗剤では、なかなか落とすことができません。ペット用品を清潔に保つには、こまめに洗うことが大切ですが、人間の衣類用の一般洗剤ではペット独特のニオイまでは落とせません。 ニオイ、毛、ばい菌への不安を取り除くには?   布製品の繊維にくっつく「毛」は、普通に洗っただけでは、なかなか取りにくくなっています。換毛期以外でも、ペット用の毛布やベッドって毛まみれなっていませんか。 毛の付着は繊維の摩擦で起きる静電気が原因です。静電気は花粉やハウスダストなどのアレルゲンの付着も招くため、洗い上がりをよくするためには、この静電気をいかに抑えるかも重要なポイントです。 ペット用品を長く使い続けていると、細菌や真菌(カビ)など、さまざまな菌の温床になる可能性が出てきます。そして、人間の健康にも大きく関係してくるのが、ペット特有の「菌」。その中には稀にヒトに感染する場合もあるため、注意が必要です。 快適に過ごすには?   ペット用品専用の洗剤は、一般用の洗剤よりもペット独特のニオイの原因“ワックスエステル”を落とす力が一般の洗剤に比べて優れてるのと、ペットの毛を布から離れやすくする効果もあります。 抗菌効果もあり、ペットの周りを清潔に保つこともできます。   洗い物についた毛をできるだけ落としてから洗濯するなどの工夫も必要ですが、洗濯槽に洗濯物を詰め込み過ぎないなど、人間のものを洗濯するときと同じように、ペット用品にも気を使って洗濯したいものですね。 いくつかのポイントを押さえれば、ペット用品の洗濯は非常に楽になりますし、ペットも人間も、より快適に過ごせるようになります。 ◆ペットくすりでは、会員の皆様にご利用していただける【ペットのお悩み相談窓口】がございます。是非、ご利用下さい。 (メールでのご相談のみになります。ログインしてからご利用下さい。) 参考画像 www.flickr.com/photos/18641214@N00/397134499 www.flickr.com/photos/87747478@N00/5983045226  

猫の毛づくろいの意味とは?

猫を飼っている方は、猫がかなりの時間を毛づくろいに充てているのをご存知かと思います。 そうです。猫は起きている時間の約半分をも毛づくろいに充てると言われています! 毛づくろいにはもちろん体を綺麗に保つという働きもありますが、それ以外にも重要な役割を果たしていることをご存知でしょうか? 猫の毛づくろいの意味 ・毛のお手入れをする・・・猫は毛づくろいで自分の毛を舐めることで自然のオイルを体中に均等に散布しています。このオイルは湿気から身を守ったり、体温の調整をする役割をしています。            また、抜け毛やフケを取り除き、皮膚の健康を保っています。 ・体を冷やす・・・・猫は人間のように全身で汗をかいて熱を発散するということができません。多少手足から汗をかけますが、猫にとってはグルーミングが体を冷やすための有効な手段です。 ・気持ちを静める・・・・猫はイライラしたときに自分の気持ちを抑えるために、毛づくろいをすることがあります。 ・爪のケア・・・・グルーミングは、猫の爪のケアの役割も果たしています。 ・敵から身を隠す・・・・飼い猫の場合はほとんど関係のない話ですが、基本的にはグルーミングを行うことで無駄な匂いを消し、敵から気づかれにくくする役割もあります。 ・血行を良くする・・・・グルーミングで体をなめることが、自分の血行の促進につながっています。 ・友情・愛情表現・・・・仲間の猫同士の毛づくろいのし合いや、親が子供にする毛づくろいは友情や愛情の表現として使われています。 このように、毛づくろいは以外と多くの役割を持ち、意外と奥が深いのです。   猫が毛づくろいをしない・・・ 基本的には起きている時間の約半分も毛づくろいに充てる猫が、毛づくろいをしなくなるのは病気のサインかもしれませんので気を付けてあげてください。 病気で調子が悪いと毛づくろいをしている余裕がなくなり、毛づくろいをしなくなることがあります。 猫が毛づくろいをしないというのは、元気がない証拠です。その他の異常が見られないか確認してみましょう。 また、何か気になることがあれば、獣医さんに相談をしてみましょう。   毛づくろいで毛がぬけてしまう 猫がいくら毛づくろいが好きな動物だからといっても、毛づくろいで毛が抜けてしまうのは問題です。そんな場合、原因はストレスや皮膚の病気、免疫異常、ホルモン系の異常等が考えられます。毛が薄くなっていたり毛が抜けていたりしたら、一度獣医師に診てもらうことをお勧めします! 猫の毛づくろいも以外と奥が深いものです。 また、飼い主さんが、日ごろからご自身の猫ちゃんの毛づくろいの様子を観察しておくことをお勧めします。通常時の様子を知っていることが何か異常が起きた時に気付いてあげられるきっかけになります。   【その他の記事】  ※ペットくすりではフィラリア薬やノミダニ駆除薬等、色々なペットのお薬を取り揃えています↓   参照;http://www.webvet.com/main/2012/03/08/why-do-cats-constantly-groom-themselves、http://cats.about.com/od/amyshojai/a/understanding-why-cats-groom.htm 写真;http://www.flickr.com/photos/46151146@N04/8630065306,http://www.flickr.com/photos/37764711@N05/17456945510

犬猫の異物誤飲について

クリスマスに年末年始の帰省やお正月等イベントが重なるこの季節、ペットを飼っていらっしゃる方々は少し注意が必要です。 なぜなら、一年の中で12月、1月という季節は犬や猫の誤飲が一番多くなる季節だからです。 楽しい季節ではありますが、以下のことに気を付けて、安全に年を越したいですね! ペットの誤飲が多い季節 ペットの誤飲事故は、1年の中でも12月が一番件数が多いと言われています。その後、1月から3月くらいまで引き続き件数が多いです。 この理由は、クリスマスや忘年会や年末年始のパーティー、お正月等で、飾りやプレゼントの包装やリボン、人間用のご飯の中に犬・猫が食べてはいけないものが入っていた等の事故が非常に怒りやすい季節といえるからです。 また、まだしつけが完了していないような0歳、1歳の若い犬・猫は誤って食べられないものを飲み込んでしまうこともあります。 もうすぐお正月を迎えるこの時期、飼い主の皆さんは犬・猫への危険があふれていることを理解して、注意してあげることが必要です! 誤飲しやすいもの ・紐、リボン、紙類・・・・・年末年始のこの時期プレゼントや飾りつけの紐や紙等を食べてしまう危険性が高まります。 ・電池・・・・パーティー等で使った電池の処理には気を付けましょう ・ポインセチア・・・・葉や茎には犬・猫に有害な成分が含まれています。クリスマス時期にポインセチアを購入された方はお気を付けを! ・串、ようじ等・・・・パーティー等のごちそうには、串やようじがよく使われています。食べ残しやごみの処理には気を付けてください。 ・たばこ・・・・飼い主さんご本人はたばこを吸わない方でも、パーティー等で色々な人が集まればたばこのごみが出ることもありますので気を付けましょう。 ・食べ残し・・・・食べ残しに、玉ねぎやチョコレート等犬や猫に害がある食品を含んでいることがあります。 等々、年末年始のこの時期、誤飲しやすいものがとても多い状況となりますので、いつも以上に飼い主さんは注意が必要です。 ペットが誤飲したらどうするべき? ペットの誤飲を防ぐために、できるだけ危険なものは排除する又は、犬や猫の行動範囲を制限等して安全を確保することが必要です。 しかし、気を付けていても、誤飲が起こってしまうことはあると思います。そんな時どうされますか? やはり、そんな時はまず獣医さんに見てもらうことが大切です! ペットは誤飲してしまった後、すぐ吐いたりするとは限りませんので、一見大丈夫そうに見えるかもしれません。ただ、誤飲したものの害はすぐ現れるものもあれば、中には1年とかかなり時間がたってから不調が現れるもの等色々ありますので、まずは自己判断で大丈夫と決めず、獣医さんに判断を仰ぐことが賢明です。 楽しいイベントが多い年末年始、大切なペットを危険から守りつつ、一緒に楽しい時間をお過ごしください! 来年も、「オクスリラボ」を宜しくお願い致します!   【その他の記事】  ※ペットくすりではフィラリア薬やノミダニ駆除薬等、色々なペットのお薬を取り揃えています↓   参考;http://www.propet.jp/archives/2381/、http://www.anicom-sompo.co.jp/company/news/news_0131206.html、http://profile.ne.jp/w/c-62100/, 愛犬のトラブル100必ず治せるしつけ方 小林豊和他Photo by;http://www.flickr.com/photos/13515581@N00/15923051495, http://www.flickr.com/photos/49939383@N00/64093659