こんにちは、オクスリラボです!
今回は、もしあなたのワンちゃんが病気をしていた際に、早期発見につながるための、ご自宅でできる健康チェックポイントをご紹介します!
言葉でコミニュケーションがとれないワンちゃんにとって、飼い主のみなさんが、「いつもと様子が何か違う」と、ワンちゃんの異常に気づいてあげることが重要です。
今回は、そのサインに気づくためのポイントを学びましょう。
犬をはじめ動物の多くは、何か病気をしてもちょっとした症状なら気づかれまいと、症状を隠します。これは、野生の世界では敵に狙われないようにするために、非常に大切なことなのですが、私たち人間との生活においては、その性質があるために、たびたび病気の発見を遅らせてしまいます。
もちろん、発見が遅れ、進行してしまった病気は、犬自身が辛いことはもちろん、治療の成功率も下がりますし、中には手遅れになってしまうこともあります。ですので、少しでも早く、人間の手で、犬の異常を発見してあげることは、犬との生活においてとても大切なことなのです。
そこで今回は、自宅で、あなた自身でチェックできる、犬の健康チェックポイントをご紹介します。
健康チェックポイントは、自宅で見る点においても、非常にたくさんのポイントがあります。その中でも、ご自宅での健康チェックポイントをまとめた「ウェルネスチェックシート」がとてもよくできています。
このウェルネスチェックシートは、「Team Hope」という動物の健康維持に注力している動物病院の組織が作成したシートです。今回はこのウェルネスチェックシートに基づいて、各ポイントを解説していきます。もしウェルネスチェックシートをご自身で取り入れたい方は、お気軽に近くのTeam Hope賛同動物病院にお尋ねください。
前述のように、犬は本能的に症状を隠します。ですので、ちょっとした症状でも重い病気が隠れていることがあります。
例えば、前足を挙げるという症状が、ちょっとした捻挫や皮膚炎による痛みが原因のこともあれば、肺がんという恐ろしい病気の症状であることもあります。ですので、軽い症状でもご自身の判断で様子を見たりせず、異常を見つけた段階で、動物病院にご相談されることをお勧めします。
また、実際にご相談いただく中で、
「うちの犬は○○という状態なのですが、どんな病気が考えられますか?」
というご相談をいただくことがあるのですが、残念ながら、一つのチェックポイントで、特定の病気を考えることは非常に困難です。
例えば、お水をたくさん飲むようになり、その分おしっこの量が多くなる、いわゆる「多飲多尿」という症状では、腎機能低下、糖尿病、クッシング症候群(コルチゾールというホルモンの病気)、子宮蓄膿症、尿崩症などなど、というように、無数の病気が考えられます。それをお電話やメール相談だけで全てのことをお伝えするのは非常に困難です。
また、今のネットには、特定の症状で見られる病気を紹介しているサイトも多数あり、実際には私の病院の患者さんでもそれを参考に、ご自身でなんとかしようとして、余計にこじれてしまうケースが後を絶ちません。とにかく、ご自宅で健康チェックの中で異常が見られた場合には、まずは速やかにかかりつけの動物病院に相談するようにしましょう。
● 元気があるかどうか
人間と同じように、犬も個性がありますので、「元気」の度合いを評価するといっても、一定の基準があるわけではありません。
これは、日頃からあなたが犬と接する中で、感じ取るものです。
中でも、
「”ごはんだよ”と呼んでも反応が鈍い」
「自宅に人が来ると喜んで寄って来るのに、反応しなくなった」
「お散歩の足取りが鈍い」
というような点は、動物病院に来院される方からよく聞くお話ですので、ご参考いただければと思います。
● 疲れやすくなった
普段の遊び方、遊び時間、散歩の速さや時間などをチェックしてください。
それが、
「なんとなく遊ばなくなった」
「最初は勢いよく遊ぶけど、すぐ疲れてしまう」
「お散歩をいきたがらなくなった」
「お散歩するけど、すぐ帰りたがる」
など、そういったことが見られた場合は注意が必要です。
● 歩き方がおかしい
お家の中での動きや、お散歩での歩き方、普段は軽やかに動くのですが、異常があると、足を挙げたり、あるいは引きづったりするようになります。
また、「なんとなくおかしい」と感じることもあると思います。
その時は、足の動きに合わせて、頭がいつもより上下に動きすぎていないか、お尻をやたら振って歩いていないか、がに股もしくは内股になっていないか、あるいはそれぞれの足の着地時間に大きな差がないか、という点もチェックしてみてください。
さらには、歩き方だけでなく、立ってる時の姿もチェックし、背中が丸まっていないか、前足や後ろ足で左右均等に負重できているか、といったところもチェックしていただきたいポイントです。
● 睡眠に変化がある
普段の犬の睡眠時間、あるいは寝ている時間帯をチェックしてください。
これも飼い主の方の生活スタイルによって、犬の睡眠はそれぞれ異なりますので、特定の基準があるわけでなく、あなたの犬独自の状況を確認してあげることが重要です。
多くの病気では、いつもより寝ている時間が長くなります。また、胸が苦しかったり、体に強い痛みがある場合は、逆に眠れず、ずっと座ったままでいたりします(大抵は「ハァハァ」という呼吸の異常もみられます)。
また、高齢犬では、痴呆症状の一つとして、昼夜の睡眠が逆転することがあります。
● 体重、体型に変化がある
普段から、最低でも1ヶ月に1回以上は体重と体型をチェックしましょう。
小型犬の体重はできれば小数点第一位まで計れると望ましいです。特にチワワさんなど超小型犬は、0.1kgの変化が大きな変化であることもありますので、注意が必要です。
また、体型チェックとしては、あばら骨の触れ具合(太っていると肉が厚くてあばらが触れません。
逆に痩せすぎていると、皮膚とろっ骨しか触れません)、背骨周りの筋肉の付き具合、腰のくびれ具合の三点をチェックしてください。
体重、体型はもちろん、増えすぎても減りすぎても問題です。また食事内容が大きく影響しますので、普段食べているものに変化がないか(ドッグフードの種類を変えた、新しいおやつを与えているなど)もチェックしましょう。

● 食事に変化があるか
食べる量、食いつきをチェックしましょう。
普段、多くの飼い主の方はドッグフードのパッケージに書かれてある量を参考に与えていると思いますが、毎回きちんと計量していない方は、時々、ご自身で抜き打ち的に計量して見てください。普段の目分量が案外大きくずれていたりすることも多いです。特に肥満傾向の犬の場合、基準よりも多く与えてしまっていることが多いため、注意するようにしてください。
また、犬自身が食べなくなる、あるいは普段食べる量よりも減っている場合は、たとえ犬自身が元気であっても、面倒な病気が隠れている可能性もあるので、注意が必要です。
● 飲水量に変化があるか
1日あたりのお水を飲む量もチェックしましょう。
通常は多くても犬の体重1kgあたり100cc以上飲む場合は、異常だと言われていますが、やはり個体差が大きいです。また、季節によっても飲む量は変化します。ただし、2倍も3倍も変化するわけではありません。ですので、いつもより2倍以上、お水を飲む時は注意しましょう。
また、ペットボトルの吊り下げ型の給水器では、うまくお水を飲めない犬もいますので、普段の生活は、なるべく器タイプで飲ませるようにしてあげてください。
● 排便に変化があるか
ほとんどの犬はドッグフードを食べています。ドッグフードは品質がほぼ一定ですので、便もほぼ同じようなものになります。もちろん、多少の変化はありますが、日々の便の、量、色、臭い、硬さ、排便回数をチェックして、明らかに変化がある場合は、注意が必要です。
軟便や下痢、あるいは明らかな臭いの異常などは気付きやすいですが、中には「排便回数が増えた」「便の量が増えた」ということが、病気の徴候になることもありますので、必ず各ポイントをチェックするようにしてください。
● 排尿に変化はあるか
尿も実は食事中の水分量に大きく影響を受けますので、ドッグフードという一定の品質の食事を摂っている犬は、だいたい尿の状況も日々同じような形になります。しかもお散歩や食事の時間なども一定で、生活リズムが決まっている場合は、ほぼ同じになります。その中で、尿量、色(濃さや血尿の有無)、臭い、排尿回数などをチェックしてください。
ただし、冬場など乾燥が強い時期は多少、お水を飲む量が増えたします(寒くて減る場合もあります)。あるいはお水をがぶ飲みした後の尿は非常に薄かったりしますが、それらは正常な範囲になることがあります。ただし、薄い尿をたくさんするという状態は、非常にやっかいな病気の兆候でもありますので、続く場合は、必ず動物病院を受診するようにしてください。
● 毛に変化はあるか
毛艶の良さ、あるいは毛の抜け方をチェックしてください。被毛の状態は、皮膚や毛の病気以外にも、ホルモンなど全身性の病気の可能性があります。また、食事の質にも影響されます。
しかし、これらは異常があってもすぐに毛に症状が現れるわけではなく、月単位でゆっくり変化してくため、やや気付きづらいところもあります。
● 皮膚に変化はあるか
お腹など、目に見える皮膚だけでなく、背中や顔まわりなど、被毛がたくさんある部位もきちんと毛をかき分けて、全身の皮膚の状態をチェックしてください。
赤いポツポツとした湿疹や、かさぶたがないかどうか、あるいはできものができてないか、また、皮膚の赤み、フケ、かゆみなどが出てないかどうかもポイントです。さらには、体のどの部位の皮膚に変化が起きているのか、部位によっても病気が特徴付けられることもあります。
皮膚も皮膚自体の病気で変化はしますが、やはり全身の病気でも変化します。特に左右対称に皮膚病変が見られる場合には、全身性の病気の可能性があります。
● 目に変化はあるか
目が白く濁っている、目の表面に点がある、白目が充血している、あるいは目やにが出ている場合には、その色や量、左右差などをチェックしてください。
目が白く見える場合、白内障などの可能性がありますが、白内障は進行すると様々な合併症を持つようになります。また、手術による治療を考えている場合は、なるべく早い段階での手術が有効ですので、気になる方は、定期的に動物病院で目の健診を受けられることをお勧めします。
● くしゃみ、咳、鼻水や鼻血が出ているか
これらの症状が続く場合は、呼吸器や循環器(心臓)に問題がある可能性が高いです。
これらの病気は手遅れになると命に関わることも多いため、症状に気付いた時は早く動物病院を受診するようにしましょう。
● 口臭がするか、よだれが出ているか
口臭やよだれは明らかな異常です。よく「犬は歳をとると口の臭いが強くなるよね」と年齢によるものと考えがちですが、そのほとんどは歯周病という病気によるものです。
歯周病は放置すると、歯が抜けてしまうことはもちろん、顔が腫れたり、目の下が破れ、膿が出てきたりすることもあります。口臭やよだれが見られた時は、必ず治療を進めるようにしてください。
● 歯石の付着
歯石も成犬のほとんどで見られるものですが、実は歯石を持つ多くの犬は歯周病も患ってしまっています。
歯石はミネラル成分が石灰化したものですが、その中には細菌が多く巣食っています。歯周病の細菌は歯肉の血管から体内に侵入し、心臓や肝臓など全身に悪影響を及ぼす可能性がありますので、歯石もなるべく早期に治療することをお勧めします。
● 耳の変化はあるか
耳垢の量や色、臭い、また耳の赤みや耳介(耳たぶ)の毛の状態、あるいは耳介の先端の皮膚がカサカサしていないかなどをチェックしてください。耳は耳自体の異常だけでなく、アレルギーなど全身の病気によって症状が見られることがあります。
また、痒みがある時には、耳ダニなど他の犬にうつる病気の可能性もありますので、注意が必要です。
犬の異常を早く見つけるためには、ご自宅での健康チェックが欠かせません。もちろん早期発見できれば、辛い症状の前に治療ができますし、また治療費もそこまでかからないことも多いです。
ぜひ、ご自宅での健康チェックを取り入れていただき、あなたと犬との元気な生活を維持してください。
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参照画像:http://www.photo-ac.com/main/detail/959403?title=ふき出し子犬%20モヤモヤ1、http://www.photo-ac.com/main/detail/628691?title=可愛い子犬%20ラブラドールレトリバー1