ペットフードを選ぶ時、皆さんは何を基準にしていますか?
ペット年齢を意識して、選んでいる人は、多い事と思います。ペットフードは、「離乳前」「離乳期」「子犬または子猫期」「成犬または成猫期(未避妊未去勢)・妊娠授乳期」「高齢期・老齢期」といった具合に分けられていることが多いです。それぞれの年齢・時期に適したフードを説明します。
- 離乳前
この時期は母乳を飲ませるのが、一番良いとされています。母乳の中には赤ちゃん動物に免疫力を与える物質が含まれており、それにより赤ちゃん動物は病気から身を守っているのです。ワンちゃんネコちゃんに初めてワクチン接種をする時期は、だいたい生後2ヶ月くらいですが、それは移行抗体(赤ちゃんがお母さんからもらった免疫力)が、切れ始める頃だからなのです。
何らかの事情で母乳が飲ませられない場合は、どうすれば良いでしょう?ワンちゃんには「子犬用ミルク」、ネコちゃんには「子猫用ミルク」を与えてください。ワンちゃんに「子猫用」、ネコちゃんに「子犬用」を与える事はしないでください。
また、人間用の牛乳もダメです。これは大人になったワンちゃんネコちゃんでも一緒なのですが、ワンちゃんにはドックフードを、ネコちゃんにはキャットフードを与えないと、栄養バランスが崩れます。また、成犬や成猫用のペットのミルクも販売されていますが、それを赤ちゃんに与えるのも、良くありません。成犬や成猫とは、必要とする栄養が違うからです。
- 離乳期
離乳期は犬種・猫種によって、多少違いますが、だいたい生後20~60日くらいの間です。乳歯が生え始めるのが、だいたい生後20日くらいですので、まずは柔らかいものから始めると良いでしょう。ドライフードなら、お湯でふやかして、柔らかくします。
大人のワンちゃんネコちゃんよりも、消化が良く高タンパクで高カロリーのフードが必要になります。初めは慣れさせる意味で、子犬用または子猫用のミルクを少し混ぜても良いでしょう。また初めのうちは、フードを手で口元まで持っていき、次第にお皿から食べられるように慣れさせていきます。食事の回数も大人とは違い、1日に3~4回程に分けて与える必要があります。
- 仔犬仔猫期
子犬または子猫期は、生後60日くらいから始まり、生後10ヶ月~1歳半くらいまでです。猫や小型犬は早くに大人になり、大型犬はゆっくり大人になります。そのため、子犬または子猫期は幅があるのです。この時期は成長期の真っ只中です。やはり高タンパクで高カロリーのフードが必要になります。食事回数もやはり1日3~4回が良いでしょう。ですが、「子犬や子猫は、成長期だからいくらでも食べさせていいんだ」というのは間違いです。この時期の食べ過ぎは、生涯にわたる肥満の元になります。給与量を守って、正しく与えましょう。
- 成犬成猫期(妊娠授乳期)
成犬または成猫期は、避妊去勢手術をしているのかしていないのかによって、必要とするカロリーが違ってきます。避妊去勢手術を受けているワンちゃんネコちゃんの方が太りやすいため、カロリーは抑えてあげるべきです。成長期を過ぎても子犬用子猫用フードを与え続けていると、それは肥満に繋がります。気を付けましょう。ウェットフードでもドライフードでも、それはワンちゃん、ネコちゃんの好みに合わせて良いでしょう。
妊娠授乳期は、高カロリーで高タンパクなフード、子犬または子猫用フードが適しています。
- 高齢・老齢期
高齢期は6~8歳くらいです。年の取り方は、大型犬では早く、小型犬や猫で遅くなります。この時期は生活習慣病など、様々な病気が発生しやすくなる歳です。消化が良く、低脂肪で低カロリーなフードが適しています。
老齢期は10~12歳くらいです。やはり大型犬では早く、小型犬や猫では遅くなります。引き続き、消化の良い低脂肪で低カロリーのフードが望まれます。固いものが食べられなくなる事もあるので、そういう場合はお湯にふやかしてあげましょう。
年齢別のペットフードの知識は合っていましたか?
適正なフードを与え、健康を保てるようにしてあげましょう!
もちろん、フードは年齢だけではなく、ペットの抱えてる疾病や問題などにも十分に配慮することが必要です。
参考資料
http://inu-mall.com/shokuji/nenrei.html
http://nekogohan.net/gohan_koneko.html
photo by https://www.flickr.com/photos/thenewbreed83/5949001685/