【しつけ方法】犬の噛み癖・吠え癖

By | 2017年9月5日
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こんにちは、オクスリラボです。

今回は、「犬の噛み癖・吠え癖」の効果的なトレーニング方法について。

愛犬に噛み癖や吠え癖がついてしまい、困っている飼い主さんは要チェックです!

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はじめに
人間にとっての問題行動?
噛み癖とは
噛みつきやすい犬種
噛み癖へのトレーニング
吠え癖とは
吠えやすい犬種
吠え癖へのトレーニング
まとめ

 

はじめに

犬の噛み癖と鳴き声のお悩みは、飼い主さんのお悩みランキングの上位に入る、よくある困りごとの一つです。

また、愛犬の癖がいつまでたっても、どんなに叱っても治らない…うちの愛犬はしつけが利かない!なんて嘆いている飼い主さんもいるのではないでしょうか。しかし、これらの犬の癖の原因はその他の犬の問題行動と同様に、飼い主さんの「しつけ」ができていない、もしくはその手法を誤っていることがほとんどです。

子犬のうちにしつけることができればより良いですが、どんなに成犬になってもしつけができないということはありません。根気強く教えることで、成犬でもしつけを成功させることはできます。

また、噛み癖や吠え癖は本能による行動の面が強いため、犬種によっても噛みつきやすい犬種、吠えやすい犬種というのが存在します。

今回はそんな「犬の噛み癖・吠え癖のトレーニング方法」、「噛みつきやすい・吠えやすい犬種」をご紹介します。

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人間にとっての問題行動?

実際、噛み癖も吠え癖も、犬が野生で暮らす場合は何ら問題ではありません。むしろ本能による行為であることがほとんどです。犬が人間社会で暮らすからこそ、それが「問題行動」になってしまいます。飼い主さんはそれを理解したうえで、しつけを行う必要があります。やみくもに叱っても解決しないのです。

こういった人間社会において行う必要があるしつけのことを「人間社会における犬の社会化」とも呼びますが、我々と共に人間社会で暮らす上ではこの犬の社会化というのがとても大事になってきます。それが本能行為だとしても、犬にやめるように覚えてもらわなくてはいけないのです。

 

噛み癖とは

犬が噛みつくことで困ることといえば、「飼い主や他の人が怪我をしてしまう」、「噛みつかれて、ブラッシングや歯ブラシ、爪切りができない」といった内容でしょうか。

実際、噛み癖がある場合、飼い主や他の人が怪我をしてしまうばかりではなく、犬のお世話にも支障をきたしてしまいます。場合によってはひどい怪我を負ったり負わせたりして、病院へいかなくてはいけないこともあるかもしれません。また、ブラッシングや歯ブラシなどができないことは犬自身の健康を害すことにもなってしまいます。

そんな人間にとっては厄介な噛み癖。やめさせるのが難しいしつけの代表だといわれていますが、そもそも犬に噛み癖がついてしまう理由として、以下のようなものが考えられます。

・子犬時代の甘噛みを可愛いからと許してしまっていた
・怖いことや嫌なことをされて自分を守るために噛みついている
・犬の歯がむずがゆくて噛んでしまう

一つ目は飼い主に許されてきたことで、噛むことが悪いことだと認識できていないケースです。噛む力が弱い子犬の頃に許してしまった行動を成犬になってから突然やめるようにしつけをすることになりますので、容易ではないことが分かると思います。

二つ目は恐怖から自分を守ろうとして噛みついているケースです。これは犬の気性にもよりますが、何かしらのトラウマを抱えていることで発生することが多いため、一つ目と同様に解消させるのは飼い主さんの努力が必要になってきます。

三つ目については子犬によく見られることで、歯の生え変わり時期などに歯がむずがゆくて見境なく噛みついてしまうケースです。こちらについては獣医師さんにも聞きながら、歯の状態を見て対策を考えることになります。

 

噛みつきやすい犬種

噛み癖についてご紹介しましたが、実は犬種によっても「噛みつきやすい犬種」というのが存在します。

愛玩小型犬:
マルチーズ、シーズー、パピヨン、ヨークシャーテリアなど

これらの犬種は警戒心が強く興奮癖があるため、お気に入りのものを守る際などに噛みついてしまう傾向にあります。

狩猟犬、牧畜犬:
ラブラドールレトリーバー、ダックスフンド、ボーダーコリー、コーギー、テリア系など

これらの犬種は獲物を追いかけたり、捕まえるために人間に改良されてきました。そのため噛むこと自体はいわば本能として行われます。

日本犬:
柴犬、甲斐犬、秋田犬など

日本犬はもともと警戒心が非常に強い犬種ですので、本能で近づく者に噛みつく傾向にあります。

 

噛み癖へのトレーニング

このトレーニングでは、「褒めるしつけ」と「驚かせるしつけ」(叱りつける、叩きつけるしつけではありません)の両方を実践します。

(1)噛み癖が発生する状況を用意します。(どういった際に噛み癖が出るのかを飼い主さんはよく観察しておきましょう)

(2)噛み癖が発生したタイミングで「驚き」を与えます。
・痛い!などの大きな声を出す
・噛んではいけないものに苦味成分を塗っておく
・遊びの最中の場合、遊びを中断する

(3)犬が驚いて噛むという行動を一瞬やめたタイミングで「ご褒美」(おもちゃ・おやつ・遊びなど)と「褒め言葉」を与えます。
 
これを繰り返すことで、犬は「噛むのをやめる」とご褒美がもらえると認識をするようになります。できれば噛むという行動をやめたタイミングで愛犬がアイコンタクトを取ってくるまで待つことで、何か発生した際には飼い主の指示を仰ぐことを意識できるようになり、その他のしつけもしやすくなります。

「噛むと怒られる」といった恐怖による支配ですと、恐怖で噛みついている犬は更に警戒心を強め、おどおどした性格になってしまう場合があります。

なお、覚えてきたタイミングでご褒美は少しずつ減らしましょう。ご褒美に飽きてしまう可能性があるのと、しつけを繰り返すうちに飼い主さんの褒め言葉自体がご褒美になるためです。

 

吠え癖とは

犬が吠える時はどのような時でしょうか。見知らぬ犬や人間に向かって吠える、サイレンに反応して吠えるといった場面がほとんどだと思いますが、そのどれもが「警戒している」「恐怖を感じている」「何かを知らせている」といったように何かの理由があります。

よく「犬の無駄吠え」なんて言ったりしますが、犬が吠える時には何かしら理由があり、「無駄吠え」なんてものは存在しないのです。しかし、やはり噛み癖と同様に人間社会で暮らす上ではどうしても犬にやめてもらいたいことの一つですよね。

 

吠えやすい犬種

吠えやすい犬種といえば、「吠えることが仕事」だった犬種や、「本能が強く残っている犬種」があげられます。

狩猟犬、牧畜犬:
ビーグル、シベリアンハスキー、ダックスフンド、ジャーマンシェパード、テリア系

吠えて獲物の場所を知らせるような仕事をしてきた犬種は、家庭犬として飼育する場合も吠えやすいといえます。

他に愛玩犬の中でも怖がりの性格であったり、神経質な性格の場合は吠えることが癖になっているケースもあります。

 

吠え癖へのトレーニング

吠え癖のトレーニングでも「褒めるしつけ」と「驚かせるしつけ」の両方を実践します。

(1)犬が吠え始めたら「驚き」を与えて別の何かに犬の注意を向けます。
・鍋の蓋を床に落とす
・壁をコンコンと叩く、など

(2)犬が吠えるのをやめて落ち着いたタイミングで「ご褒美」を与えます。

気を付けたいのが、以下の点です。
・飼い主が大きな声で怒らないようにする
・吠えるのをやめてすぐに褒めないようにする

飼い主が大きな声を出すことで、一緒に吠えていると勘違いさせたり、更に恐怖心や興奮を加速させてしまいます。また、すぐに褒めてしまうことで吠えたことを褒められていると勘違いさせてしまいます。

 

まとめ

人間にとっては「問題行動」となる犬の噛み癖と吠え癖ですが、犬にとっては必ず何かの意味を持つ本能による行動です。そんな本能を人間社会で暮らすために押さえるのがしつけなのです。

また、本能における行為だからといって、しつけをしない場合、犬を人間社会で暮らしづらくさせてしまいます。しつけをしない結果として、犬が不本意に叱られ続けたり、場合によっては人に危害をくわえて事件化してしまったり、犬にとっても不幸を呼ぶことになってしまいます。そのため人間の都合だとしても、しつけは必ず必要なのです。

また、しつけの際は決して大きな声で叱りつける、体罰を加えるなどの支配するしつけはしないようにしてくださいね。「恐怖による支配」は犬の本来の生態から考えてもおすすめできるものではありません。ご自身でしつけが難しい場合はしつけ教室などのプロにお願いすることも検討してみてください。飼い主さんが怒ってばかりですと、飼い主さんも犬も不幸ですよね。

愛犬と信頼関係を作りながら根気強く向き合ってみてくださいね☆

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PK_BLOG-2017-09-05

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写真参照:https://www.photo-ac.com/main/detail/202557?title=頭痛に悩む日本女性5,https://www.photo-ac.com/main/detail/514896?title=黒いシェパード9

Category: ケアについて その他

About わんだほー先生

ペットくすりの公式キャラクターがお送りする、犬や猫のお薬や病気・健康維持についてのブログです。 ブログの内容は、獣医さんの監修ですが、同じ病気でも症状や個体差等により対応が異なることもあります。大切なペットのことですので、お薬の投与や症状に関しては、必ず実際に診察を行い獣医師の判断に従うようにしましょう。

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