子犬・子猫の寄生虫検査の必要性を知ろう!

By | 2014年10月13日
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子猫・子犬を迎えたら、最初にしてほしい事があります。
それは糞便検査です。

「ワクチン接種の方が重要では?」と思われるかもしれませんが、ワクチン接種よりも先に、糞便検査を行ってください。

実際には、糞便を持って動物病院に行き、検査をしてもらい、特に寄生虫がいなかったら、ワクチン接種を行うという流れになると思います。
何故、ワクチン接種よりも糞便検査が先なのかというと、お腹の中に寄生虫がいると、ワクチンの効力を弱めてしまう可能性があるからです。

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では、どんな寄生虫検査で検出されるのでしょう?
具体的に種類を紹介したいと思います。
      • 回虫

猫回虫と犬回虫があり、だいたい猫に感染するのが猫回虫、犬に感染するのが犬回虫と思っていただければ良いと思います。(厳密には違うという意見もあるようです。)

      猫回虫は、猫の糞便からは勿論の事、母猫が感染していれば、妊娠中に胎児に感染したり、母乳を通じて子猫に感染したりすることもあります。厄介な事に成猫は抵抗力があるため、症状を出さない事が多く、子猫に感染して初めて下痢や発育不全、お腹が膨らむなどの症状を示します。ただ、子猫でも無症状の場合もあります。
      犬回虫は、このような胎盤感染、乳汁感染は起こりません。犬も猫も、肛門からチョロっと小さい虫が出てくるのを見つけて、病院に連れて来られるような事も多々あります。
      ところで、回虫は人獣共通感染症、つまりヒトにも感染する寄生虫です。幼児が砂場で眼病に感染したというような話は、比較的有名です。ただ、これは稀なケースで、ほとんどの場合ヒトでは不顕性感染(症状が出ない感染)で、ヒトからヒトへ感染する事もありません。犬や猫の排泄物に触れる際には、注意する必要はありますが、だからと言って過度に心配する必要もありません。

 

      • 瓜実条虫

成猫や成犬では、やはり無症状の事も多いのですが、子猫や子犬に感染すると、下痢などの症状が見られます。回虫に比べると、症状は重い傾向があります。糞便中や肛門の周りに白い米粒のような点々を見つけて、病院に連れて来られる事が多いです。

この瓜実条虫は一度の糞便検査では検出されない事も多く、繰り返し検査をして、やっと見つける事が出来たというケースも多くあります。瓜実条虫は、ノミが媒介します。ノミのいる子猫や子犬が下痢をしていたら、この寄生虫を考えた方が良いかもしれません。瓜実条虫を見つけたら、条虫の駆除だけでなく、ノミの駆除も同時に行いましょう。

 

      • コクシジウム

子牛の下痢の主な原因ですが、犬や猫も感染します。
成猫や成犬では、少し軟便が見られる程度で強い症状を見せない事が多いのですが、子猫や子犬の場合、激しい下痢や血便、それによる脱水を引き起こします。他の寄生虫と同時に感染する事も多く、その場合は特に症状が重くなり死亡するケースもあります。

 

        • 鉤虫

成猫や成犬では無症状の事がほとんどですが、子猫や子犬で、尚且つ大量に寄生された場合は重い症状を引き起こす事があります。

鉤虫は鋭い牙で犬猫の小腸に咬みつくので、血を吸われ過ぎて貧血になったり、激しい下痢のせいで脱水したりします。タール状便や鮮血便が見られる事もあります。症状が重篤になった場合は、寄生虫の駆除だけでなく、貧血や脱水に対する対症療法も必要になります。

 

      • エキノコックス

忘れてはならないのが、この寄生虫です。北海道を除けば、日本での感染報告は多いとは言えませんが、人獣共通感染症として重要です。感染した犬やキツネの糞便からネズミなどの小動物が感染します。そのネズミなど(中間宿主)を捕食する事によって、犬やキツネが感染します。そして、また糞便中に虫卵を出すのです。ヒトはその糞便中の虫卵が空気中に飛散し、口に入って感染します。ヒトからヒトへは感染しません。

    犬やキツネは感染しても症状を示さないので、なかなか発見できません。ヒトは感染から初期症状が出るまで、5~10年と長い時間がかかります。ただ、症状が現れると、一気に肝機能不全に陥り死亡する例もあります。肝臓がんと誤診されやすいという特徴もあります。ヒトにとって、非常に恐ろしい寄生虫です。

 

ここで紹介したのは、代表的なものですが、他にもマンソン裂頭条虫 ジアルジア症、糞線虫、鞭虫など、様々な寄生虫があり
命を落としてしまう恐れもあります。

子猫や子犬を迎えたら、まずは糞便検査を、その後も定期的に予防や検査をするように心がけましょう!

 

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参考 : http://peterrace.jp/management/thema2/cat01/manage_18.html
     http://www.amy.hi-ho.ne.jp/s-kuwabara/59.htm

photo by https://www.flickr.com/photos/psycho-pics/3312285157/

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