Author Archives: ワンニャルド先生

飼い主さん必読!ジアルジア症に感染しない為には!

ジアルジア症とはなんでしょう?

ジアルジアと呼ばれる原虫(鞭毛虫綱に属す)が、ペットの腸管系・小腸に寄生することで起こる寄生虫感染症です。
犬や他の動物を多数飼育しているような場所や、野良犬の間で集団で感染することがあります。

  • ジアルジア症の原因と症状

原因
犬や猫が汚染された土を舐めたり、水溜りの水や拾い食いにより経口感染する    

症状
●成犬は特に目立った症状はありませんが、猫、仔犬仔猫だと下痢がよくみられます。
●排便にも変化があります。色→薄い、量→大量、ニオイ→悪臭
●下痢は急に始まって治ることもあれば、なかなか治らないこともあります。
●仔犬仔猫の場合、小腸で水分を吸収できないので、下痢が長引くと発育不良になったり、体重の減少もみられます。

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  • ジアルジア症の治療法と予防

 治療法
ジアルジア症の従来の治療は、フラジール(メトロニダゾール)、フェンベンダゾール、アルベンダゾールのような抗生物質、または駆虫剤の使用です。

抗生物質であるフラジールは、最も一般的に使用されていますが、胎児の奇形を引き起こす可能性がありますので、妊娠中の犬にこの薬を与えられません。

また、抗生物質は副作用が出る場合がある為、 自然療法として、消化酵素、グレープフルーツ種子エキス、プロバイオティクス、L-グルタミンなどを用いることもあるようです。 

 予防
●散歩中などに拾い食いをさせない
●水溜りや川の水を飲ませない
●糞を放置しない

多頭飼いの場合、感染したペットとの接触を避け、感染したペットのケージや身の回りの物は熱湯消毒したり、処分しましょう。
人にも感染するという例もあるようですので、できるだけ速やかに行いましょう。

 

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参考:http://www.petwell.jp/disease/dog/jiarujia.html
photo by  https://www.flickr.com/photos/14328577@N08/3631451799/

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知っていますか?肥満から病気に、病気で肥満に!?

 

人間にとってもそうですが、動物にとっても肥満は万病の元です!!

野生動物なら、太り過ぎる事はあまり考えられなかったのですが
人間と共に暮らす動物・ペットにとって、肥満は身近な問題です。

 

肥満じゃない理想な体型とは?

理想体重は骨格の大きさによって様々ですが、理想体型はわかります。
BCS(ボディーコンディションスコア)という値で肥満度を測るのですが、

【BCS3(理想体型)の場合】
犬なら、「横から見ると腹部に凹みがあり、上から見ると腰に適度なくびれがある」

猫なら、「腹部はごく薄い脂肪に覆われ、腰に適度なくびれがある」と記されています。

ただ、理想体重を知っておくことも大切です。
理想体型を外れていると思ったら、一度、動物病院を受診し、獣医師に理想体重を尋ねると良いでしょう。

 

肥満の原因と病気

肥満の原因は、大抵は摂取カロリーオーバーです。犬猫は狩猟生活をしていた頃の本能で、常に空腹感を持っているのです。
つまり、満腹になるくらいに食べてしまっては犬猫には多いのです。

「もっと欲しそうだから、ついついもう少しだけ」というのが、肥満に繋がります。

肥満になったことにより、散歩が億劫になったり、運動力が下がったり、関節や内臓に負担を与え関節炎や消化不良などを起こす確率が高く、またそれらは症状が深刻になって気づくことが多いので、肥満は病気の入り口であることを認識しましょう。

 

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病気が原因で肥満になる!

肥満は万病の元と言いましたが、病気が原因で太ってしまっているコもいます。
その場合、早急な治療が必要になります。肥満に繋がる病気としては、クッシング症候群、甲状腺機能低下症、膵臓腫瘍などが挙げられます。

 

●クッシング症候群は、体重の増加、特に腹部の膨大が見られます。毛が抜けてくるのですが、その脱毛部位は左右対称になる事が特徴です。糖尿病を併発する事も多い病気です。

●甲状腺機能低下症は、猫では少ないのですが、犬にはよく見られる病気です。やはり、左右対称性の脱毛が見られ、活力が低下しますが、食欲は落ちません。

●膵臓腫瘍はインスリノーマとも呼ばれ、インスリンという糖を脂肪として蓄えるホルモンが異常分泌します。犬の場合、膵臓に出来る腫瘍は、ほとんど悪性です。また、低血糖に陥り、それが原因で命に関わる事もあります。

 

このような病気の可能性もありますから、やはり肥満だと思ったら、自己判断せず、動物病院を受診するのが良いでしょう。

病気ではなくても肥満を解消するには!

病気でなくても、太り過ぎてしまった犬猫にダイエットさせるには、カロリー計算が必須になります。

ペットフードの袋を読むと「このフードは何gで、何カロリー」もしくは「体重何kgなら、何gが適量」というのが、必ず書いてあると思います。

もし、今の体重が5kgで、理想体重が4kgなら、5kgの適量を与えては、食べ過ぎになります。それでは、5kgを維持する量になるからです。
それよりも、少し減らした量が、ダイエットのためには適量になります。また、ダイエットするなら、基本的におやつはやめた方が良いでしょう。

ダイエットするための専用のペットフードもあります。これらは低脂肪であったり、低カロリーであったりして、ダイエットに適した工夫がされていますので、効率よくダイエットできるでしょう。

 

参考
http://www.petful-life.jp/diary/study/dog_bcs.html
http://www.petful-life.jp/diary/study/cat_bcs.html

 photo by   https://www.flickr.com/photos/skunks/3384776503/

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ペットにもある白内障!知っておきたい3つのコト

白内障は、犬にも猫にも人間にもある病気です。
犬に比べて、猫には少ない病気ですが、近年ペットの白内障が増えている傾向があるようです。

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  • 白内障の種類

    一番多いのは、「加齢性白内障」です。6歳以上の犬猫がかかります。ですが、「若年性白内障」という、もっと若いコで発症する白内障もあります。また、水晶体が傷付いて起こる「外傷性白内障」というものもあります。あとは、眼内炎やぶどう膜炎、網膜剥離に続いて起こる「続発性白内障」、糖尿病などの病気に関連する「代謝性白内障」があります。

  • 白内障の診断

    白内障は、目が白く濁って見える事に飼い主様が気付いて、受診するという場合が多いです。ただ、「核硬化症」という、やはり目が白く濁って見える病気があります。これは、病気というより老化に近いと言われており、ある程度の年齢以上の犬では、かなりの確率で見られます。また、核硬化症自体で、失明する事はないので、通常は特別に治療せず、自然なままにしておきます。白内障か核硬化症かの判断は、普通に見ただけでは出来ません。特殊な光を当てる事で、診断されます。

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  • 白内障の治療

白内障の治療としては、点眼薬・内服薬・外科手術があります。


点眼薬・内服薬

加齢性白内障の治療に最もよく使われるのは、ピレノキシンという成分の点眼薬です。
但し、これは白内障を治す事は出来ません。飽くまで進行を遅らせる程度の効き目です。

進行を遅らせるだけでなく、症状の改善を期待する場合は、
N-アセチルカルノシン(1%)アミノ酸溶液という成分の薬を使います。これは点眼薬としても、内服薬としても、使用できる薬です。
ただ、この薬はかなり高額なのです。白内障の点眼や内服は長期にわたるため、高額な薬は使いにくく、この薬を選択する飼い主様は少ないのが現状です。


外科手術

人間の場合は、白内障の手術は、日帰りで出来る病院も増え、かなり浸透している治療法です。ですが、獣医領域では、いくつかの理由があり白内障の手術は、あまり一般的ではありません。

まず、白内障の手術を行える獣医師が少数です。犬猫の目の構造の問題で、人間の白内障の手術より、技術的に難しい手術になるからです。費用もかなり高額になります。

その上、加齢性白内障の場合ペットは高齢なので、他にも疾患を持っている事も多く、そうなると全身麻酔での手術はリスクが伴います。また、糖尿病による代謝性白内障の場合は通常、手術対象外とされます。
ですが近年、眼科を専門とする獣医師も増加傾向で、これからは獣医領域での白内障の手術も、件数が増えることでしょう。

 

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参考
http://www.petwell.jp/disease/dog/hakunai.html
http://dsmile.net/

photo by   https://www.flickr.com/photos/paperdollimages/240586836/

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恐ろしいアジソン病。ペットが急死する可能性も!

アジソン病って何?ペットの病気なの?

アジソン病とは、イギリスの内科医トーマス・アジソンによって、発見された病気です。
副腎皮質と言われる部分の機能が低下する病気です。反対に副腎皮質の機能が亢進する病気をクッシング病と言います。

 副腎は、腎臓の上にある小さな豆粒大くらいの臓器で、副腎皮質とはその臓器の外側の部分です。内側の部分は髄質と言い、皮質とはまた違う働きを担っています。

副腎皮質は、ステロイドホルモンを分泌しています。その副腎皮質の機能が低下するという事は、ステロイドホルモンが不足するという事です。
「ステロイド」という薬は、皆様ご存知でしょう。炎症を抑えたり、血糖値を上げたりする薬です。そのステロイドと同じものが、もともと体内で合成されているのです。それこそが、ステロイドホルモンで、その分泌場所が副腎皮質なのです。

 

アジソン病の危険

副腎皮質からはステロイドホルモン以外にも、アルドステロンというホルモンが分泌されています。アルドステロンは、体内のイオンバランスを調節しています。具体的に言うと、低ナトリウム高カリウムになります。この状態は、心停止にも繋がります。アジソン病は、クッシング病に比べて、稀な疾患ではあります。10万頭中36頭くらいしか罹らないと言われています。

ただし、適切な治療を迅速に行わなければ、ショック状態に陥って、急死してしまう恐ろしい病気と言えます。稀な疾患故に診断が遅れると、取り返しのつかない状態になってしまう事もあり得るのです。

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アジソン病の原因と症状は?

 

  • 原因

原因は、結核や自己免疫機能の異常、副腎におけるガンの転移などですが、犬では自己免疫機能の異常で起こる場合がほとんどです。

  • 症状

症状としては、元気消失、眠気、食欲不振、体重減少、震え、下痢、嘔吐、腹痛などが認められます。猫では犬と同様の症状を示すものの、下痢は認められず、嘔吐や多飲多尿を示す事が多いです。

副腎皮質から分泌させるホルモンは、脳下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモンで調節されています。副腎皮質刺激ホルモンは、視床下部から放出される副腎皮質刺激ホルモン放出因子により放出されます。副腎皮質機能低下症は、副腎に異常があって起こる一次性と、副腎以外に異常があって起こる二次性(副腎皮質刺激ホルモンや副腎皮質刺激ホルモン放出因子の分泌不全)に分けられます。アジソン病は、一次性副腎皮質機能低下症です。

  • 診断

アジソン病だと診断するには、まずアジソン病ではないのか?と疑う必要があります。上記のようなアジソン病を示す動物で、一般血液検査で低ナトリウム高カリウム血症が認められたら、アジソン病を疑って良いと思います。それにともない、アジソン病と確定診断する試験を行います。

この試験をACTH刺激試験と呼びます。ACTHとは、先に示した副腎皮質刺激ホルモンの事です。ACTH刺激試験とは、ACTH製剤を注射する前と注射した後に採血し、その血液に含まれるステロイドホルモンの量を比べると言ったものです。本来ですと、ACTH製剤を注射した後の方が、注射する前よりもステロイドホルモンの量が高いはずですが、アジソン病の場合、そうはならないのです。このACTH刺激試験により、アジソン病は確定診断されます。

アジソン病は治る?治療方法は?

アジソン病の治療法ですが、まず理解しておかなければならないのは、
「この病気は「治らない」という事です。」

薬は一生飲ませ続けなければなりません。薬を飲ませたら、元気になりますが、元気になったからと言って、薬をやめてしまってはいけないのです。

使われる薬は、アルドステロンの代わりとなるフロリネフ、コートリル、DOCPや、ステロイドホルモンの代わりとなるプレドニンなどです。
この中でフロリネフは大変高価な薬ですが、先に示したように、残念ながらこの病気になると、一生飲ませ続けなければならなくなります。

先にも書きました通り、原因は免疫などの異常でも起こりうるので、
日々のケアだけで防ぐことは難しいですが、早期発見と適切な投薬でペットの身を守りましょう。

 

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慢性原発性副腎皮質機能低下症とは 
photo by  https://www.flickr.com/photos/kokjebalder/212798914/

顔に穴が開く!?犬猫の歯周病の恐ろしさ!

歯周病の原因とは?

歯周病は大人のワンちゃんネコちゃんに、多く見られる病気です。
食物のカスが歯に付いて、それが歯垢となり、歯垢が石灰沈着して歯石となります。
歯石は歯磨きではとれません。動物病院で全身麻酔をかけてとる事になります。

歯肉の炎症(歯肉炎)と、それがさらに進行し、歯の周りの組織が破壊された状態(歯周炎)の事を合わせて「歯周病」と呼びます。

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歯周病の進行と症状

  • 初 期

口の中の粗悪な状態、歯周病を放置しておくと、歯肉は化膿し、激しい痛みを伴い、当然食欲はなくなります。

 

  • 中 期

歯周病が進行すると、歯の周囲の骨まで溶かしていきます。こうなると、ちょっと固いものを食べただけで簡単に顎の骨が折れます。

 

  • 末 期

口の中から顔の表面に向かって穴が開きます。「顔を怪我したようです」と言って、動物病院に連れて来られるペットの多くが、実際には顔の怪我ではなく、進行した歯周病なのです。

※穴が開くのは、顔の表面だけではありません。上顎に穴が開き、口の中と鼻の穴の中が繋がってしまう事もあります。この場合でも、飼い主さんは歯周病だと気付かず、「クシャミがひどくて、鼻水や鼻血が出ます」と言って、鼻の病気だと思って動物病院に連れて来られる事が多くあります。

 

上記のような症状で病院を訪れた場合、獣医師は必ず口の中をチェックするでしょう。
そこで初めて、歯周病の進行したものであると気付く事が多いのです。
歯周病で穴が開いてしまえば、自然に塞がる事はありません。
当然、手術が必要になります!!

ところが、歯周病になると、口の中の細菌が血流に乗って移動し、歯周病は心臓や肝臓、腎臓などの臓器に影響を与える事が多いのです。これらの臓器に異常があると、全身麻酔は命がけのものとなってしまいます。

 

====最後に====
歯周病は多くのワンちゃんネコちゃんがかかる病気ですが、甘く見ると大きな病気や手術に繋がってしまいます。
日常的なデンタルケアで十分に防ぐ事ができますので、飼い主さんがしっかり行いましょう!

 

ペットくすりでは、犬猫の歯磨きにの仕方について詳しく解説しています。
こちらの記事もオススメです↓↓
歯が命!愛犬と愛猫の正しい歯磨き

 

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参考 :「獣医歯科学と口腔外科」 LLL.Seminer(2002)
http://www.eepet.com/dogs/sisyuubyou.html
http://allabout.co.jp/gm/gc/44002/2/
photo by https://www.flickr.com/photos/ktylerconk/1965237151/

肥満ペットのカロリー計算術を伝授します!

ペットの肥満について、ご存知ですか?

人間もそうですが、肥満はペットの様々な病気の原因になります。
糖尿病、心臓病、椎間板ヘルニア、関節疾患などなど….
可愛くて、ついつい沢山食べさせてしまうかもしれませんが、食べさせ過ぎは禁物です。  

うちのコは太っているのか?そうでないのか?それをきちんと判断する必要があります。動物病院に来る動物達を見ていると、確かに肥満気味のコは多いのですが、反対に肥満を心配し過ぎて、痩せすぎているコも結構いるのです。

 

ボディーコンディションスコア(BCS)

ボディーコンディションスコア(BCS)というものがあります。これは、ワンちゃんネコちゃんの身体を見る事と触る事で、肥満度を割り出すというものです。
ワンちゃんかネコちゃんか、また犬種猫種によって、差はありますが、一般的なものを紹介します。

  • BCS1(削痩/体脂肪率5%以下)

・肋骨は脂肪に覆われておらず、簡単に触る事が出来る。
 腰に皮下脂肪がなく、骨が浮き出ている。
 腹部のひだは深く、砂時計型となっている。

  • BCS2(体重不足/体脂肪率6~14%)

・肋骨はごく薄い脂肪に覆われ、簡単に触る事が出来る。
 腰の皮下脂肪はごくわずかで、骨が浮き出ている。
 腹部にひだがあり、砂時計型となっている。

  • BCS3(理想体重/体脂肪率15~24%)

・肋骨はわずかに脂肪に覆われ、触る事が出来る。
 腰はなだらかで、やや厚みがあり、薄い皮下脂肪の下に骨を触る事が出来る。
 腹部にはひだがあり、適度な腰のくびれがある。

  • BCS4(体重過剰/体脂肪率25~34%)

・肋骨は脂肪に覆われ、触る事が難しい。
 腰はなだらかで、やや厚みがあり、骨はかろうじて触る事が出来る。
 腹部のひだや腰のくびれはほとんどない。

  • BCS5(肥満/体脂肪率35%以上)

・肋骨は厚い脂肪に覆われ、触る事は大変難しい。
 腰は厚みがあり、脂肪に覆われていて骨はほとんど触れない。
 腹部は張り出して下に垂れ、腰のくびれはなく、背中は明らかに広がった状態。
 

一番わかりやすいのは、肋骨を触った感じでしょう。
BCS4もしくは5に該当するのなら、ダイエットが必要です。

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ペットフードのカロリー

ペットフードに含まれるカロリーは、それぞれ違います。与えているペットフードに書かれている「グラム当たりのカロリー数」をチェックしましょう。

多くのペットフードには、「体重▲kgなら、■g与える」というような事が、書いてあると思います。ですが、これは体重の維持量です。体重を減らすための量ではありません。また、年齢、避妊去勢手術をしているかどうか、妊娠期や授乳期かどうかなどにより、与える量は変わってきます。式で表すと、下記のようになります。

 1日に必要なカロリー数=(体重×30+70)×●

●に入る値は、避妊去勢済みの成犬なら1.6、避妊去勢済みの成猫なら1.2です
ボディーコンディションスコア、BCS4の成犬なら1.4、BCS5の成犬なら1.0、BCS4の成猫なら1.0、BCS5の成猫なら0.8くらいで良いでしょう。

太っているからと言って、これ以上、値を減らすと弊害も出てきます。さて計算してみてどうでしたか?適正なカロリーを与えていましたか?

 

ボディーコンディションスコアをチェックし、ペットフードのカロリー計算を行い、適切に与えペットに健康な生活を送らせてあげましょう!

 

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参考  
http://www.e-petlife.com/iivc/pdf/dog_bcs.pdf
http://www.petjpr.com/column/news-bin/Detail.cgi?rgst=00000070&CatgM=2

Photo by   https://www.flickr.com/photos/golf_pictures/2187242989/

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年齢別ペットフードの心得!あなたは、いくつ知ってますか?

ペットフードを選ぶ時、皆さんは何を基準にしていますか?

ペット年齢を意識して、選んでいる人は、多い事と思います。ペットフードは、「離乳前」「離乳期」「子犬または子猫期」「成犬または成猫期(未避妊未去勢)・妊娠授乳期」「高齢期・老齢期」といった具合に分けられていることが多いです。それぞれの年齢・時期に適したフードを説明します。 

 

  • 離乳前

この時期は母乳を飲ませるのが、一番良いとされています。母乳の中には赤ちゃん動物に免疫力を与える物質が含まれており、それにより赤ちゃん動物は病気から身を守っているのです。ワンちゃんネコちゃんに初めてワクチン接種をする時期は、だいたい生後2ヶ月くらいですが、それは移行抗体(赤ちゃんがお母さんからもらった免疫力)が、切れ始める頃だからなのです。

何らかの事情で母乳が飲ませられない場合は、どうすれば良いでしょう?ワンちゃんには「子犬用ミルク」ネコちゃんには「子猫用ミルク」を与えてください。ワンちゃんに「子猫用」ネコちゃんに「子犬用」を与える事はしないでください。

また、人間用の牛乳もダメです。これは大人になったワンちゃんネコちゃんでも一緒なのですが、ワンちゃんにはドックフードを、ネコちゃんにはキャットフードを与えないと、栄養バランスが崩れます。また、成犬や成猫用のペットのミルクも販売されていますが、それを赤ちゃんに与えるのも、良くありません。成犬や成猫とは、必要とする栄養が違うからです。

 

    • 離乳期

離乳期は犬種・猫種によって、多少違いますが、だいたい生後20~60日くらいの間です。乳歯が生え始めるのが、だいたい生後20日くらいですので、まずは柔らかいものから始めると良いでしょう。ドライフードなら、お湯でふやかして、柔らかくします。

大人のワンちゃんネコちゃんよりも、消化が良く高タンパクで高カロリーのフードが必要になります。初めは慣れさせる意味で、子犬用または子猫用のミルクを少し混ぜても良いでしょう。また初めのうちは、フードを手で口元まで持っていき、次第にお皿から食べられるように慣れさせていきます。食事の回数も大人とは違い、1日に3~4回程に分けて与える必要があります。

 

    • 仔犬仔猫期

子犬または子猫期は、生後60日くらいから始まり、生後10ヶ月~1歳半くらいまでです。猫や小型犬は早くに大人になり、大型犬はゆっくり大人になります。そのため、子犬または子猫期は幅があるのです。この時期は成長期の真っ只中です。やはり高タンパクで高カロリーのフードが必要になります。食事回数もやはり1日3~4回が良いでしょう。ですが、「子犬や子猫は、成長期だからいくらでも食べさせていいんだ」というのは間違いです。この時期の食べ過ぎは、生涯にわたる肥満の元になります。給与量を守って、正しく与えましょう。

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  • 成犬成猫期(妊娠授乳期)

成犬または成猫期は、避妊去勢手術をしているのかしていないのかによって、必要とするカロリーが違ってきます。避妊去勢手術を受けているワンちゃんネコちゃんの方が太りやすいため、カロリーは抑えてあげるべきです。成長期を過ぎても子犬用子猫用フードを与え続けていると、それは肥満に繋がります。気を付けましょう。ウェットフードでもドライフードでも、それはワンちゃん、ネコちゃんの好みに合わせて良いでしょう。

妊娠授乳期は、高カロリーで高タンパクなフード、子犬または子猫用フードが適しています。 

 

  • 高齢・老齢期

高齢期は6~8歳くらいです。年の取り方は、大型犬では早く、小型犬や猫で遅くなります。この時期は生活習慣病など、様々な病気が発生しやすくなる歳です。消化が良く、低脂肪で低カロリーなフードが適しています。

老齢期は10~12歳くらいです。やはり大型犬では早く、小型犬や猫では遅くなります。引き続き、消化の良い低脂肪で低カロリーのフードが望まれます。固いものが食べられなくなる事もあるので、そういう場合はお湯にふやかしてあげましょう。

 

年齢別のペットフードの知識は合っていましたか?
適正なフードを与え、健康を保てるようにしてあげましょう!
もちろん、フードは年齢だけではなく、ペットの抱えてる疾病や問題などにも十分に配慮することが必要です。

 

参考資料
http://inu-mall.com/shokuji/nenrei.html
http://nekogohan.net/gohan_koneko.html

photo by   https://www.flickr.com/photos/thenewbreed83/5949001685/

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実は人間より大事?ペットの歯磨きを怠ると…

 ペットの歯磨き

単刀直入に言うと、ワンちゃんやネコちゃんにとって、歯磨きは必要です!

何故なら、ワンちゃんやネコちゃんは、人間よりも圧倒的に歯石が沈着しやすい動物だからです。
人間は、歯垢が歯石になるまでに1ヶ月間と言われていますが、ワンちゃんネコちゃんの場合は、3日間です。一度、歯石になってしまうと、動物病院で全身麻酔をして、処置してもらわないと、とれません。歯石をそのままにしておくと、様々な歯周病の原因となります。まだ歯垢のうちに、歯磨きでキレイにしてあげるのが1番です。

口の中は、普段からよく観察しておくと良いでしょう。「舌や歯茎は健康的なピンク色をしているか」「できものはないか」など。
特にワンちゃんネコちゃんは毛があるので、「顔色を見る」という事ができません。そのかわりに「口の中の色を見る」のだと考えると良いでしょう。

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【歯磨きの仕方】
慣れていないワンちゃんネコちゃんは、歯磨きを嫌がります。初めから喜んでやらせるコは、まずいないのが普通だと思ってください。

 マズルを触っても、嫌がらないように慣れさせます。それが出来ないコは、体を触ったり、押さえたりする事に慣れさせる事から始めます。「体中どこを触っても嫌がらない」という状態にしておく事は、歯磨きの事を除いても、大切です。それが出来ないと、何らかの病気になった時、早期発見が出来ません。※マズルは、動物の鼻口部を指します。

マズルを触れるようになったら、次は口の中を触ってみます。「舌や歯茎は健康的なピンク色をしているか」「できものはないか」など確認してみましょう。

口の中を触っても、嫌がらないようになったら、ガーゼを巻いた指で優しく磨きます。

最終的には犬用猫用の歯ブラシで、磨けるようにします。

 

【歯ブラシ・歯磨き粉歯】
ブラシはいろいろと市販されているので、やりやすい物を選んでください。ゴム製の物、指にはめる物、人間の歯ブラシと同じような形の物などあります。

歯磨きをする際、歯磨き粉を使うのは、効果的です。どうしても、歯磨きが出来ない場合は、それを口に入れるだけでも、ある程度の効果は期待できます。こちらもいろいろと市販されているので、試してみて下さい。

また、歯磨きがどうしても難しい場合には、
●水に混ぜて飲ませるだけで、歯をキレイに保つことが出来る製品
●フードにふりかけのようにかけて食べさせるだけで、効果を示す製品
●歯垢の沈着を防ぐフードやガム

このようなものを試して、工夫しながら歯磨きをしてみて下さい。ただし、何らかの疾患で薬を服用している場合や療法食を食べている場合は、獣医師に相談してから使用した方が良いでしょう。

 
歯磨きの習慣は、出来るなら子犬子猫のうちにつけてあげるのが最良です。
その時期を逸してしまった場合でも、根気よくやれば歯磨きできるようになります!

ただし、既に歯周病が進行してしまっている場合、歯磨きは出来ません。歯茎に触ると痛いからです。
その場合は、獣医師に相談してください。
全身麻酔での歯石除去の処置で、ワンちゃんネコちゃんに、嫌な想いをさせない為にも
歯磨きは普段から行い、口の中をよく観察しましょう。

 

photo by   https://www.flickr.com/photos/uberculture/6852653668/

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ちょっとマニアックな栄養素の話

ペットの栄養素

ワンちゃんネコちゃんに市販のペットフードではなく、手作りフードをあげたいという飼い主さんは、いるかもしれません。ですが、それはあまりオススメできません。手作りフードで、ワンちゃんネコちゃんの身体に必要な栄養素をすべて取り入れ、尚且つ、カロリーを必要な範囲内で収めるのには、膨大な知識と手間暇が必要だからです。現実に「手作りフードを与えている」というワンちゃんネコちゃんが動物病院に行くと、その多くにに栄養の偏りが見られるそうです。

ワンちゃんネコちゃんはドッグフード、キャットフードの「総合栄養食」と書かれたものと水を与えるのが、一番、栄養の偏りを防げます。「おやつ」と書かれたものを与えても良いのですが、それは主食にはなりません。おやつだけでは、やはり栄養が偏ってしまいます。また、ワンちゃんにキャットフードを、ネコちゃんにドッグフードを与えるのも、栄養の偏りを生じてしまいます。

人間はご存じの通り、雑食です。ワンちゃんやネコちゃんは、一般的には肉食の動物です。ただし、ワンちゃんはどちらかというと、雑食に近い肉食と言えます。

手作りフード派の方も、市販のペットフードを与えている方も、ワンちゃんネコちゃんに必要な栄養素を把握して、ペットの体調管理に役立ていただきたいと思います。

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【栄養素の種類】
ワンちゃん、ネコちゃんにとって必要な物、不必要な物とは?

●タンパク質
身体の組織(筋肉・内臓・皮膚・被毛・血液など)の構成成分です。タンパク質は分解されると、ポリペプチドとなり、それはさらに小さくなって、アミノ酸となります。
アミノ酸は全部で20種類もあります。これら全部を摂取しないといけないかというと、そうでもありません。自分の身体の中で合成できるアミノ酸もあり、それらは敢えて食物から摂取しなくても大丈夫です。ですが、自分の身体で合成できないアミノ酸は、口から摂取しなければなりません。そのアミノ酸の事を必須アミノ酸と呼びます。必須アミノ酸は動物種ごとに違います。

犬の必須アミノ酸はイソロイシン、ロイシン、トリプトファン、トレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、リジン、ヒスチジン、アルギニン、バリンです。
猫の必須アミノ酸は、リジン、アルギニン、メチオニン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、ロイシンです。
タンパク質には、植物性と動物性がありますが、植物性タンパク質には、通常、アルギニン、タウリン、メチオニン、リジン、トリプトファンが含まれていません。動物性タンパク質には、犬猫にとってすべての必須アミノ酸が含まれています。そのため、ワンちゃんネコちゃんは「ベジタリアン」では、生きていけません。

●炭水化物
糖質が連なったものです。ネコちゃんでは、ほとんど必要としませんが、雑食性に近いワンちゃんの場合、ドッグフードにも、米や小麦、とうもろこしなどが含まれています。

●脂質
脂質はエネルギー源として、重要です。同量のタンパク質の2倍のエネルギーを供給してくれます。それだけでなく、脂肪酸や脂溶性ビタミンの供給源にもなります。

ワンちゃんの必須脂肪酸は、リノール酸です。リノール酸は、すべての動物で必要とされる脂肪酸です。リノール酸は動物性脂肪や植物性油のほとんどに含まれています。リノール酸はネコちゃんはリノール酸に加えて、アラキドン酸も必須脂肪酸に含まれます。アラキドン酸は、動物性脂肪の中にしか含まれません。 

●ミネラル
ミネラルは、カルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、亜鉛、ヨウ素、銅などです。ミネラルは身体の生理機能を正常に保つために必要です。バランス良く摂取する事が必要で、多すぎても害になります。

●ビタミン
ビタミンも、身体の生理機能を正常に保つ働きを持っています。脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けられます。人間で必須となるビタミンCは、ワンちゃんネコちゃんでは、体内で合成できるため、必須ではありません。  

 

このように、膨大にある必要な栄養素を理解し、ワンちゃんネコちゃんの体調も把握して、手作りフードだけで、体調管理をするのは非常に難しいです。
手作りフードだけでという場合、市販のフードだけの場合、いずれにしても栄養の偏りが無いか、栄養不足や過多から病気になっていないかを、定期的に検査を受けてチェックが必要でしょう。

 

参考:ストライヤー生化学 東京化学同人 (1996)
http://www.peppynet.com/library/archive/html/o0105_2.html
http://www.necozanmai.com/nekoiku/eiyoso.html

 

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ペットの虫歯

虫歯とは?

口内の歯垢の中にいる虫歯菌が酸を出し、その酸が歯を溶かす事によって、起こります。

虫歯菌の出す酸は、まず歯の一番外側にあるエナメル質を溶かします。この状態では、痛くありません。次に虫歯菌の出す酸は、象牙質を溶かします。この状態では、人間の場合、冷たい物や熱い物を食べた時に染みますが、動物の場合、そういう物をあまり食べないので、ほとんど痛みはないだろうと考えられています。その次は、歯髄が溶けます。これは神経です。この状態まで進行すると、ズキズキと痛みが出てきます。さらに進行すると、激しい痛みが伴い、膿が出てくる事もあります。

動物の虫歯
野生動物は、通常、虫歯はほとんどありません。その理由は2つ考えられます。まず1つは、野生動物は虫歯菌が摂取する炭水化物や糖分をあまり飲食しないという事。もう1つは、野生動物が歯をダメにしたら、‘死’を招く事になるからです。実際、固い物を噛んだり、獲物を捕らえる時に強く咬み過ぎたりして、歯を欠けさせてしまったような場合は、野生動物でも虫歯になります。そうなってしまうと、肉食動物であれ、草食動物であれ、長くは生きられないと言われています。

ペットも、一昔前までは虫歯は滅多にないと言われていました。しかし、最近はペットにも虫歯はあるという事が、わかっています。
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【ペットの虫歯の原因】
ペットの虫歯の第一の原因は、人間の食べ物を与えられる事です。
カワイイからと言って、人間と同じ物を与えてはいけません。虫歯だけでなく、歯周病や糖尿病、腎疾患など、他の病気の原因にもなってしまいます。また、ペット用の食べ物でも、おやつ類は炭水化物が多く含まれている事があります。ペット用であっても、おやつの与えすぎは、虫歯の原因になるので、注意が必要です。

 

【虫歯の予防と対策】

虫歯になってしまった場合、その治療には全身麻酔が必要となり、ペットの身体に大きな負担となってしまいます。出来る限り、虫歯は未然に防ぎましょう。

現在、ペットの虫歯治療はかなり進化してきていて、最近では犬専門の歯医者さんも登場するようになりました。獣医師の監督のもと、人間の歯科医師が施術にあたるというスタイルです。かなりの高額医療になりますが、犬の義歯も可能になってきています。一般の動物病院でも、ただ悪い歯を抜くだけと言った治療は、少しずつ変化してきています。勿論、進行した虫歯は抜くしかありません。ですが、軽い段階の虫歯なら、削るだけで済む事もあります。しかし、虫歯はならないに越した事はありません。ペットの虫歯には、充分に注意しましょう。

 歯石の除去は歯磨きでは出来ませんが、虫歯菌の温床となっている歯垢は歯磨きで除去する事が出来ます。日頃から歯磨きの習慣をつけておく事は、歯周病予防だけでなく虫歯予防の観点からも大切です。

 

参考資料 :「獣医歯科学と口腔外科」 LLL.Seminer (2002)
http://www.denchan.jp/qa_new/ha_sikumi.htm

 

photo by  https://www.flickr.com/photos/ztephen/3739595875/

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