Author Archives: ワンニャルド先生

殺人ダニ「マダニ」っていったい何?ペットの対策も必要?

日本国内では「殺人ダニ」として話題になったマダニ。このダニ、昔から存在しており、まだ動物たちに寄生し吸血することから、ペットを飼う人たちの間では知られた存在でした。マダニとはいったい何か?どのような対策があるのか、一緒に考えてみましょう。

 

右腕にコロッとしたものができたんですよ。
宇宙人からの贈り物やないかと思って、ドキドキですわ~

 

 

 

どれどれ。ミーナス、見せてみなさい。

 

 

 
ワンニャルド先生、羨ましいんやね。見せるだけでっせ。

 


ミーナス…。これは・・・、宇宙人なんぞではない、すぐに治療じゃ!


ミーナスがどうやらマダニに刺されていたようで、ワンニャルド動物病院は大騒ぎのようです。このような勘違いをされる飼い主さんもおり、吸血しふくれあがったダニを見て「できものができた!」と、ペットを連れて来院される方も少なくないようです。

 

今日のお題
殺人ダニ「マダニ」の正体と予防法を解明しよう!

 

マダニと言えば、日本でも「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」で死者が出たことで話題となり、恐ろしいダニとして知名度が上がったことが記憶に新しいです。このマダニ、SFTSのようなウイルス感染だけでなく、草むらを歩く犬や猫たちにとっても吸血する寄生虫として注意が必要です。

 

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マダニとイエダニ大きさは10倍差?!
まずは、マダニについての基礎知識を学びましょう!マダニは、家の中に住むダニ(イエダニやヒゼンダニなどのすごく小さいダニ)とは異なるものです。体は固い外皮に覆われており、吸血する前で大きさは約3~4mm(注:フタトゲチマダニの場合)もあり、イエダニの約8~10倍の大きさです。

マダニは昆虫ではなく、8本脚からなる節足動物でクモやサソリに近い生き物です。日本に分布するマダニのうち、フタトゲチマダニ、ヤマトマダニなどの約20種類が犬に寄生します。

 

マダニは3回寄生先を変える「3宿主性」
マダニの唯一の栄養源は、動物の血液です。幼ダニ・若ダニは発育・脱皮のため、成ダニは産卵のために吸血します。つまり全ての発育ステージで吸血するのです。ダニに咬まれると、犬は皮膚炎や貧血、栄養障害などの病害を引き起こします。また吸血の際に、原虫やウイルス、リケッチア(細胞内寄生菌)、細菌など、様々な病原体を媒介してしまい、ペットの命に関わる危険性もあります。

マダニは、幼ダニ期から若ダニ期にかけて2度の脱皮後に成長、成ダニ期を迎えます。発育期ごとに異なる宿主動物へ寄生・吸血するため、「3宿主性マダニ」と呼び、すべてのマダニ種のうちのほとんどが3宿主性マダニです。マダニの一生の中で吸血する期間は20~25日間ほどと言われており、他の期間は脱皮や産卵をして動物へ寄生する機会を待ちながら自然環境のなかで生活しています。

 

発生時期は春と夏、場所は草むらの中
マダニの発生に関しては温度や湿度など様々な要因が複雑に関与してるため、季節によって大発生したり、動物に突然多数のマダニが寄生することがあります。比較的、5月~9月(特に春と夏)の間に発生が多いですが、季節に関わらず1年を通して活動しているので通年をとおして注意する必要があります。

マダニは、ドライブやキャンプなどで訪れる郊外の山森の草むら、広い公園や河川敷の草むらなどに潜み、通りがかった犬に飛び移る機会を狙っています。ハラー氏器官と呼ばれる独特の感覚器官で、動物の体温、振動、二酸化炭素などを感知し、動物の体表へ寄生します。

もしハイキングや草むらでの散歩をするならば、しっかりと予防をされることを奨めます。一番の予防法は、定期予防。定期予防を推奨する理由は、病原体対策。マダニ自体は寄生後の駆除が可能なものの、病原体が犬の体内に入り込む危険性を考慮すると、事前に予防することに意味があるのです。

 

マダニを見つけても、無理にとらないで!
マダニは特に犬の耳、胸部、内股部、おしり(肛門)の周りなど、被毛の少ないところに寄生します。もし肥大したマダニを見つけた際は無理に取ろうとせず、動物病院で処置をするようにしましょう。

なぜなら、吸血中のマダニは、セメントのような物質でしっかり咬み付いているため、引っ張ってもなかなか取れません。無理に取ろうとすると、口器だけが皮膚内に残ってしまい、化膿などの原因となります。

 

最善策は、やっぱり定期予防
マダニからペットを守るには通年をとおしての定期予防が最善の秘策であり、もしできないのであれば少なくともマダニがいる環境(草原、森林)に行く時は予防を、季節的には少なくとも5〜9月は予防を、もし万が一寄生を発見した場合は無理に取ろうとせず動物病院へ行き適切な処置をしてもらうことが重要です。

 

マダニのくすりを探してみよう!

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参考
Photo By. http://www.flickr.com/photos/halfrain/6410342223/
Photo By. http://www.flickr.com/photos/venteco/2851026377/

 ペットくすりへ

錠剤?チュアブル?滴下?ワンちゃんに合ったフィラリア予防薬の選び方

たくさんのフィラリア予防薬が売られています。錠剤、チュアブル、スポットオン(滴下)から、どれを選べばいいのか迷いますね。迷った時のお薬の選び方を考えてみましょう!

 

ワンニャルド先生、フィラリア予防薬にはいろいろなタイプがあるんやね。

 


ワンやニャンにも好みがあるからのぉ。

 


確かに!うちも、いっつも迷いますねん。
ホット?アイス?フラペチーノ?って。あはははは

 


ミーナス…。君は本当にのん気じゃな。

 

今日のお題
うちの子に合ったフィラリア予防薬選びとは?

 

お薬の形状は主に3つ。錠剤、チュアブル、滴下。
フィラリア予防薬のお薬の形には、主に3つの種類があります。錠剤型とチュアブル型、滴下型です。どの形状でも、フィラリアの予防効果は同じです。そのため、投与しやすさや値段で選んで良いでしょう。

【錠剤型】
錠剤型は、好物に包んで自分で食べてもらうか、口を開いて喉に押し込む
かして、投与します。好物に包んでしまえば、なんでも食べてくれる子、簡単に口を開ける子には、錠剤がオススメですが、反対に口を開けるのが苦手な子や好物に包んでも食べてくれない子には不向きです。

【チュアブル型】
チュアブルタイプは味が付いており、大抵の子は自ら進んで食べてくれます。しかし、肉類に対してアレルギーがある子には注意が必要です。チュアブルタイプは多くが「ビーフ味」「チキン味」であり、それらにはビーフやチキンが含まれているためです。

【滴下型】
味に敏感で、薬が苦手な子には滴下型が良いでしょう。基本的にフィラリア予防だけを考えるなら、どれでも構わないので、まず比較的低価格な錠剤型を試して、飲んでくれなかった場合にチュアブル型や滴下型を試してみてはどうでしょうか。

 

フィラリアだけを予防派?他も一緒に予防派?
フィラリア予防薬には、フィラリアだけを予防するものと、他の寄生虫も一緒に駆除できるものの2つのタイプがあります。ノミやダニは室内飼いの犬や猫にも、寄生します。ノミダニ予防を単独で行わないのであれば、ノミダニ予防もできるフィラリア予防薬を使用すると便利です。

消化器官に寄生する犬回虫、犬鈎虫、犬鞭虫は、定期的に糞便検査をし、寄生していないことが確認できていれば、必須ではありません。しかし、予防目的で最初から投与しておくのも、1つの方法です。

フィラリア予防薬に使用されている有効成分には、マクロライド類と呼ばれるイベルメクチン、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン、セラメクチンがあります。イベルメクチンを有効成分として含む予防薬は、基本的にはコリー系の犬には投与しない方が良いでしょう(参考記事:フィラリア予防薬には、死に至る副作用がある?)。また、離乳前の子犬にも投与しないことをおすすめします。

予防薬を投与する際には次のことに注意しましょう。
※狂犬病のワクチンや混合ワクチンとは、念のため1日以上ずらして、投与してください。
※ノミ予防とフィラリア予防を別々の薬で行う場合も、別の日にずらしてください。

 

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参考資料:新獣医薬理学 近代出版(1999)
http://www.revocat.com/permission.html

Photo By. http://www.flickr.com/photos/v1ctor/7035932329/

狂犬病の予防、忘れていませんか?

今回は、狂犬病の予防についてです。狂犬病は一旦発症すると治療方法はなく、死に至る恐ろしい病気です。
正しい知識を知り、しっかりとした予防を行うために学んでいきましょう。

ワンニャルド先生、狂犬病の予防について教えてください。

 


勉強熱心でよろしい!それでは今日も狂犬病について解説しよう~!

 

・・・ワンニャルド先生、なんか調子にのってません?!
はよ、教えてください~!
今日のお題
狂犬病の予防法を知っていますか?

狂犬病は一旦発症すると治療方法はなく、死に至る恐ろしい病気です。
予防注射することで、感染は防げなくても発症を予防することができます。

しっかりと予防注射を受けさせることで、飼い犬や飼い猫を狂犬病から守ることはもちろん、共に暮らす家族、近所の住人や、他の動物への感染を防止できます。

日本での狂犬病に対する予防法
日本では犬に対して狂犬病予防法が以下のように定められています。

狂犬病予防
(1) 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
(2) 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
(3) 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること

91日齢以上の犬の所有者は、その犬を所有してから30日以内に市町村への犬の登録と
毎年の狂犬病ワクチンの接種。毎年1回、4月~6月までに狂犬病予防注射を受けることが義務となります。

ペット輸入ブームと狂犬病蔓延の懸念
日本では現在、狂犬病清浄国であるため狂犬病に感染する確率はかなり低いですが、世界では毎年50,000人以上が感染し死亡しています。

最近の小型犬ブームを背景に輸入頭数が増加しており、海外から(清浄国でない国から)狂犬病を持ち込むことが懸念されております。
このため、農林水産省では狂犬病予防法に定める犬等の輸出入検疫制度が見直され、180日の待機期間の設置なやマイクロチップの導入及び血液抗体検査等が義務付けられました。
 このように世界規模で言えば、まだ蔓延している感染症であること、感染源が感染した温血動物のため、コウモリやキツネなどの野生動物からの感染する可能性(北アメリカではコウモリが主な感染源)もあるため、狂犬病清浄国といえども予防が必要となります。

現在、日本で接種できる狂犬病ワクチンは、皮下に注射するタイプのものしかありません。注射は地域によっては狂犬病集団予防注射を実施しています。
集団予防注射以外でも、各開業獣医師で狂犬病予防注射と、狂犬病予防注射済票の交付が受けられます。ただ一部の動物病院では、狂犬病予防注射済票の交付の手続きができません。
その場合手続きは、飼い主ご自身で行って頂く形になります。詳しくはお住まいの動物病院、関係役所までお問い合わせください。

狂犬病ワクチンに対するアレルギー
ワクチンに対してのアレルギーは人間と同様に存在しますが、ワクチンアレルギーの発生頻度は、極めて稀です。
ただ、注意しなくてはいけない点としては、過去に何度もワクチン接種を受けアレルギー症状が出なくても、その時の健康状態などよっては唐突に発生することがあります。

元気がなくなる、食欲不振、軽い発熱といった軽度の症状から呼吸困難、チアノーゼといった重度な症状と様々です。
そして、頻繁に見られるのがムーンフェイスとよばれる顔面のかゆみ、腫れを特徴とした変化です。死に至るケースもあるので症状がでたらすぐに病院を受診しましょう。

ワクチン接種後からアレルギー反応が出るまでの時間は、呼吸器・循環器の症状を示すものは早く、およそ2,3分~1時間以内に起こることが多いようです。
これに対して皮膚症状単独のものは2,3分~24時間以内と時間に幅があります。そのためワクチン接種の際は健康な状態であるのを確認しできれば、午前中に受診し一日様子みれるようにするとよいでしょう。

photo by.  http://www.flickr.com/photos/littlelovemonster/6082061408/

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狂犬病は犬だけのもの?猫には関係ない?

犬には年一回の予防接種が義務付けられている狂犬病。猫を飼っている家庭にはそのような義務がありません。狂「犬」病だから犬だけのものなのでしょうか。今回は犬以外の狂犬病についてもスポットを当ててみます。

ワンニャルド先生、狂犬病って怖いですねぇ。

 

あたし猫に生まれて良かったですワ!

 

ミーナス。まさかと思うが、君は狂犬病を 犬だけの感染症だと思っているのかね?

 

え!違いますのんか!

 

今日のお題
狂犬病は、犬だけのもの?それとも他の動物にも感染するもの?

 

狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染した動物に噛まれたり、傷口、目や口の粘膜をなめられたりすることによって感染します。狂犬病が繁栄しているアジア(特にインド、中国など)、南米、アフリカでは犬に噛まれることによる感染が多いものの、野生動物などの他の動物種からも感染する可能性があります。

 

アライグマ、キツネなど感染源は様々。
野生動物からの狂犬病感染とは、いったいどのような動物からなのでしょうか?具体的な事例をみていきましょう。アメリカではアライグマやスカンク、コウモリ、ヨーロッパではキツネ、アフリカではジャッカルやマングースが狂犬病の感染源となっています。もちろん、ネコや馬、牛などが感染し感染源となることもあり、事例は代表的なものです。

珍しい事例として報告があるのは、2013年の台湾で確認された狂犬病。世界で初めて、ジャコウネズミへの狂犬病の感染が確認されました。ちなみに日本国内では、1957年に猫への感染が確認されたことを最後に、完全に撲滅されています。

 

狂犬病対策は複雑。牛やコウモリへの対策は…?
野生動物の間で狂犬病が蔓延している国では、狂犬病対策は複雑です。牛にワクチン接種を実施している国もありますし、ドイツやスイスでは野生のキツネに対して狂犬病ワクチンを混ぜたエサを蒔きワクチン接種を行っています。

ラテンアメリカのような吸血コウモリが狂犬病を保有している地域では、コウモリが生息している洞窟ではウイルス濃度が非常に高く、気体に浮遊しているエアロゾルを接種するだけで感染するといった恐い話もあります。これらの地域では家畜に抗凝固剤を投与し、その血を吸ったコウモリが死ぬように対策しています。

 

日本が犬だけに予防接種を義務付けた理由
日本では現在、狂犬病の予防接種は犬のみに義務付けられています。その理由は、

①  日本は島国のため、感染した野生動物が他の地域から入ってこないこと。

②  野生動物に狂犬病ウイルスが侵入しなかったこと。

③  犬が昔から最も人間の身近に存在し、高い攻撃性を持つことから人間や他の動物を咬みやすく狂犬病ウイルスの伝搬において最も危険性を持つ動物だったから。

こういった理由で亜、犬のみを予防することを義務づけするようになりました。猫にも狂犬病ワクチンを接種することは可能ですが、犬のように法律に定められた義務はありません。実際、狂犬病清浄国ではないアメリカでは犬、猫共に狂犬病ワクチン接種を義務づけている地域もあります。

海外へ渡航する時や帰国時(輸出入時)には、猫にも狂犬病ワクチン接種を義務付けている地域がありますので、輸出入を行う場合には大使館、動物検疫所などで確認する必要性があります。

 

photo by. http://www.flickr.com/photos/markjsebastian/633630013/

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狂犬病とは、どんな感染症なのでしょうか?

狂犬病、よく聞く名前だけど、実はどういった病気なのか知らない飼い主さんがたくさんいます。狂犬病というけれど、犬だけでなく人間にも感染の可能性のあるこの病気。いったいどういうものなのでしょうか?

 

今年も狂犬病の予防接種の時期が来ましたね。

 


そうじゃの、4月から6月の間に予防接種が義務付けられておるからの。

 


日本にはまだ狂犬病、あるんやろうか?
そもそも、狂犬病ってなんなの!ね~ぇ?

 


君はまったく、あっぱれな性格じゃのぉ。

 

今日のお題
狂犬病って、どんな病気か知っていますか?


ワンちゃんの飼い主さんたちに義務付けられている狂犬病の予防接種。
狂犬病は、人間を含むすべての温血動物(常に体温が一定の動物)に感染の可能性があり、発症するとほぼ確実に死亡してしまう恐ろしい病気です。


日本は狂犬病発生件数ゼロの清浄国。
狂犬病は、日本、英国、オーストラリア、ニュージーランドなどの一部の国を除いて、全世界に分布している感染症です。日本国内では、1957年に猫で発生したのを最後に発生がありません。(人間での発症は1956年が最後)そのため、日本は狂犬病の発生のない国として指定されています。しかし狂犬病流行国で犬に咬まれ帰国後に発症した輸入感染事例が、1970年にネパールからの帰国者で1例、2006年にフィリピンからの帰国者で2例あります。

日本は、完全な清浄国であるものの、狂犬病流行国で犬に咬まれて感染したり、狂犬病発生地域の外国船の乗組員が検疫を受けずに犬を上陸させたり、置き去りにしているケースも日本の港湾地区では確認されており、感染の可能性はゼロだといは言い切れません。

狂犬病は、主に感染した動物に咬まれた傷口から「ラブドウイルス」が侵入することにより感染する感染症です。ウイルスは軟部組織から神経細胞を伝わって脳に移行し、脳内で爆発的に増殖。その結果、中枢神経障害があらわれます。また感染した動物は唾液腺内でも増殖し、唾液中にウイルスが排出されるようになります。

 

狂犬病の症状って、どういうもの?
では、どのような症状が出るのでしょうか。人の場合は、潜伏期間は7日から数年、通常は2週間から80日程度です。発病するかどうかは、噛まれた傷口の大きさや体内に入ったウイルス量などで大きく変わります。発熱、頭痛、全身倦怠、嘔吐などの不定症状で始まり、噛まれた部位の異常感覚の症状が出ます。

ついで、筋肉の緊張、幻覚、けいれん、嚥下困難などが起き、液体を飲むとのどがけいれんを起こし、激しい苦しみのために水を怖れるようになります。これが別名恐水症といわれる症状です。最後は、犬の遠吠えのようなうなり声をあげ、大量のヨダレを流し、昏睡、呼吸麻痺の末に死亡してしまいます。

 

犬の症状は人間とは少し違うもの
犬の場合、感染してから2週間から2カ月程度で発病。むやみに歩き回り、柱や石などの物体に噛みついたり、地面を無意味に掘る、狼のような特徴的な遠吠えをあげるなどの異常行動をとります。麻痺は末端から始まり、次第に脳に近づいていきます。

中には、興奮の症状がみられず、いきなり麻痺が始まることもありますが、最終的には昏睡状態に陥り、100%死に至ってしまいます。犬は人間のように水を恐れるいわゆる恐水症の症状は見られません。

 

狂犬病はワクチン接種で予防できる感染症。
恐ろしい狂犬病ですが、予防できる感染症です。ワクチン接種が極めて効果的であるため、犬には年に一度の予防接種が義務付けられています。人の感染のほとんどが犬からの感染によるもの。そのため、猫にワクチンを接種しなくても、犬にワクチンを接種することで十分に予防効果があると言えます。人間の場合には、次のような方法で接種が行われます。

【感染前接種によるワクチン接種】
1つは、他の感染症でも一般的に行われている感染前接種(予防接種)です。流行地への旅行者、研究者、獣医師などに接種することが勧められています。

【感染可能性後のワクチン接種】
もう一つは、感染動物に噛まれた後(暴露後)での接種です。本病は潜伏期間が長いので、咬傷後、傷口を丁寧に洗浄し、ワクチンを接種することで発病を十分防ぐことが出来ます。

恐ろしい狂犬病ですが、日本では狂犬病の発生が確認されていないこと、十分に予防ができることから、適切な処置をしていれば心配はありません。
Photo By. http://www.flickr.com/photos/smalltownguy22/3374551082/

フィラリアの発生には地域差がある?!

日本は北海道から沖縄まで縦長い国土を持つ国です。だから気温の変化も地方によってバラバラ。フィラリア予防薬の投与は、何月から何月までやればいいのか、迷っている飼い主さんが多いようです。一緒に考えていきましょう!

今日のお題
フィラリア発生率には地域差があるって本当?

 

日本全土で発症する可能性のあるフィラリア症
フィラリア症は、蚊の媒介によって感染が起こる寄生虫病です。そのため、発生地域は蚊の分布地域と深く関係しています。フィラリアの分布地域は、熱帯、亜熱帯、温帯である、アジア、オセアニア、中近東、アフリカ、南ヨーロッパ、南北アメリカ。蚊の発生する地域はすべて含まれます。日本は、全土が含まれます。

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日本では、通常、春から冬のはじめにかけて、予防が必要になりますが、南へ行くほど予防に必要な時期は長く、北へ行くほど短くなります。沖縄では、フィラリアの予防は1年中行いましょう。北海道には、かつてフィラリアはいないと言われていましたが、現在では、道南地域で発生が確認されています。道東地域での発生は稀ですが、地理的にフィラリア発生地域と近接している所もありますから、安心はできません。

 

温暖化がフィラリア発生地域を拡大させている
一般的に予防が必要な期間は、「気温が14℃以上になった月の翌月」から「14℃を超えなくなった月の翌月」まで。この14℃というのがポイントとなる温度なのです。14℃というのは、フィラリアの幼虫が蚊の体内で、犬に感染可能な幼虫へ成長するのに必要な温度です。蚊は、14℃を超えると吸血活動を開始し、14℃を下回ると刺すことなく、活動を停止(もしくは死亡)します。

同じような気温の地域であっても、都市周辺部は発生率が高く、都市部は低いとされています。山間部や農村部は、ひと昔前までは都市部と同じように発生率は低いと言われてきましたが、現在では発生率が高い地域と分類されています。

山間部や農村部での発生が増加した要因は、温暖化の影響が考えられます。一方、都市部で感染率が低いのは、予防薬を飲んでいる犬が多いためと考えられます。多くの人がフィラリア予防を怠るようになれば、またフィラリア症も増加してくるため、安心はできません。

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上記の円グラフを見てください。これは、フィラリア発生率が最も多いと考えられる都市周辺部を対象に行われた調査です。フィラリア予防をせずにひと夏過ごした犬の感染率は38%だったものが、2年目になると急増し約89%もの犬が感染しています。3年目となると、なんと90%以上もの犬が、フィラリアに寄生されているという結果が報告されているのです。

フィラリア予防は気温と地域を踏まえて決めよう!
予防時期を「翌月」とする理由は、フィラリア予防薬が正確には予防薬ではなく駆虫薬だからです。犬に感染したフィラリアの幼虫が、心臓を目指して移動している間に、その幼虫を退治するためです。フィラリアの感染そのものを防ぐ薬はありません。

また、その年の気温によって、同じ地域であっても、フィラリア予防の必要な期間は変わってきます。暖冬の年は特に気を付けて、必ず蚊のいなくなった翌月まで、予防をするように心がけましょう。

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参考資料
新版家畜寄生虫病学 朝倉書店(1984)
http://www11.plala.or.jp/watavets/dog-sick1.html
http://www.okinawainfo.net/kikou.htm
http://www.dogfan.jp/jiten/380.html

 

飼い犬のフィラリア予防薬飲み忘れ!次回の投薬のタイミングはどうすれば?

フィラリア予防薬を投与するのを忘れてしまった!そんなうっかりは誰にでもあることだと思います。
今回の記事は、お薬を飲み忘れてしまった場合どうすれば良いのか不安担っている飼い主さんのためにお届けします。

 

ワンニャルド先生!お隣のハチ公のママが
フィラリア予防薬の投薬を忘れてしもたんやって!

 

ほほぉ。それは困ったね。
予防薬の投薬というのは忘れてしまいがちじゃからのぉ。

 

そうなんですよ。やらなあかんと思うてるのに、忘れてしまうんです。
あっ!お昼休憩の時間や。ランチ行ってきます!

 


食べることは忘れんようじゃの。やれやれ…。

 

このように、フィラリア予防薬を指定された日に投与し忘れることは、しばしばあることです。投薬を忘れた短期間の間にフィラリアに感染していないか、心配ですね。では、そんな時、どのように対応すれば良いのでしょうか。

今日のお題
フィラリア予防薬を投薬し忘れた時の対処法

 

フィラリアが体内で成長していく過程を知っておこう!
そもそも、フィラリア予防薬とはどのようなものなのでしょうか?
順を追ってみていきましょう。

 

【フィラリア感染の仕組み】
①犬の心臓や肺動脈に寄生しているフィラリアの成虫は、ミクロフィラリアというフィラリアの幼虫を血液中に放出します。
   ↓
②この血液を蚊が吸血し、蚊の体内で、第1期幼虫、第2期幼虫、第3期幼虫と成長します。
   ↓

③第3期幼虫まで成長した幼虫は、犬に対して感染性を持つため、第3期幼虫を体内に持つ蚊が犬を刺すと、フィラリアに感染します。
   ↓

④犬の体内に侵入した感染幼虫は、全身の筋膜下、皮下組織、脂肪組織、漿膜下、筋肉内などの部位で発育を続けます。
   ↓

⑤これらの部位を移動しながら、幼虫は犬に感染後約10日目で第4期幼虫に成長します。
   ↓

⑥約65日目には第5期幼虫になります。
   ↓

⑦感染後約3~4カ月で、幼虫は静脈に入り、心臓や肺動脈に移動して成虫へと成長します。
   ↓

⑧最終段階。成虫となると、自身もミクロフィラリアを排出し始めるのです。

フィラリア予防薬は、これらのフィラリアを予防できる薬ではありません。ミクロフィラリアが犬の体内で、筋膜下、皮下組織、脂肪組織、漿膜下、筋肉内などを移動している最中に効力を発揮し、幼虫を駆虫するものなのです。つまり、フィラリア予防薬は、正確には「駆虫薬」なのです。

 

投与を忘れたら、病院に行って検査をすべき・・・?
では、フィラリア予防薬を投与し忘れると、どうなるのでしょうか?多くの人が慌てて「急いで病院に連れていって、検査しよう!」と考えるかもしれませんが、残念ながら、これは意味がありません。なぜなら、感染していたとしても、感染直後では、正確な検査結果が得られないからです。

フィラリアの検査には、抗体を検出する方法やミクロフィラリアを直接、顕微鏡で見つける方法などがありますが、これは既に成虫になったフィラリアがいてできる検査。そのため、検査をするには、感染した可能性がある時点から、6カ月間程度の期間が必要なのです。

次回分は必ず投薬。投薬をやめると感染リスクはアップする
もし投薬予定日から、1週間程度の飲み忘れであればまずそのまま投与して問題ありません。しかし1カ月近く空いてしまった場合は、感染の有無は分かりません。また、1年間、飲ませなくても、感染しない場合もありますし、1カ月で感染してしまう場合もあり、状況によって様々です。

感染リスクは、フィラリアの多い都市周辺部や農村や山間部では高く、都市部では低いと考えられます。また、室内犬より、室外犬の方が蚊に刺される可能性が高いので、感染リスクも高いですが、これらはあくまで目安です。大切なのは、飲ませ忘れてしまっても、次回分は必ず飲ませることです。勝手な判断で投薬をやめてしまえば、感染リスクを更に増大させてしまいます。

 

感染を考えると、再度、投薬するのが怖い!どうすれば?
もし投薬を忘れても、次回分は必ず投薬するということは理解できました。でも、既に感染していたら、フィラリア予防薬を飲ませると危険なはず。(参照:フィラリアに感染した犬猫への予防薬投与はダメ!

結論から言うと、この場合は問題ありません。確かにフィラリアが犬の体内で繁殖して、ミクロフィラリアが血中に放出されている状態で、フィラリア予防薬を投与するのは、危険です。しかし上述した通り、ミクロフィラリアが血中に放出されるまでには、約6ヶ月の時間が必要です。そのため、ミクロフィラリアが放出される前であれば、予防薬を投与しても健康上問題ありません

フィラリア予防薬を投与し忘れると、次の春の検査まで、フィラリア症に感染していないかどうか不安な気持ちで待つことになります。飼い主さんにとっては、精神的なストレスになってしまいます。そうならないために、フィラリア予防薬は忘れずに投与するようにしましょう。

 

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参考資料

臨床検査シリーズ寄生虫鑑別アトラス メディカルサイエンス(1998)
新版家畜寄生虫病学 朝倉書店(1984)

Photo By.http://www.flickr.com/photos/joelanman/366190064/

 

フィラリア予防薬には、死に至る副作用がある?

フィラリア予防薬には副作用がある?副作用を考えると、お薬を投与しない方がいいんじゃないか・・・今回は、不安でいっぱいの飼い主さんの疑問を解決します。

今日のお題
フィラリア予防薬の副作用について学ぼう!

 

予防薬は安全性が高いもの。怖いのはフィラリア感染。
フィラリアは「一度感染してしまうと、駆除するのが大変だ」というお話を前回しました。
だからこそ、感染する前にしっかりと予防してほしいのです。

結論から言うと、フィラリア予防薬は、非常に安全性の高いお薬です。副作用が全くないとは言えません。そもそも、副作用の無いお薬というものが無いですから。だからこそ、副作用をしっかり理解し、正しく使うこと、これがお薬との上手な付き合い方。恐れることはありません。

副作用が起こるのは、感染していた場合。
フィラリア予防薬の副作用で怖いのは、犬や猫が既にフィラリアに感染していることに気づかず、投与してしまう場合です。

フィラリア症に感染した動物の血管の中には、多数のミクロフィラリアが存在しています。そこに予防薬を投与するとミクロフィラリアが一度に死滅し、その影響で発熱や全身性のショックを起こすことがあるのです。
(→フィラリア症に感染した犬猫に、予防薬を投与しても良いですか?を参照)

予防薬を投与する前に必ず、フィラリア検査を受けよう!
この副作用を防ぐには、フィラリアに感染していないことを確認してから、予防薬を投与すれば良いのです。これは、動物病院での血液検査で簡単に判明します。血液検査に必要な血液はごくわずかだけ。大きな負担にはなりません。副作用を未然に防ぐためにも、投薬前には必ず検査したいですね。

 

コリー系の犬にはフィラリア予防薬は危険って、本当?

「コリー系の犬には、フィラリア予防薬の投与は危険なのでしょうか?」と、質問を頂くことがあります。フィラリア予防薬の成分には、「イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム、モキチデクチン」などがあります。その中の「イベルメクチン」が、コリー系の犬に副作用を引き起こします。

危険なのは多量のイベルメクチンの接種。
コリー系の犬の場合、イベルメクチンが脳の中にまで入ってしまい、神経に作用してしまうためです。吐き気、震え、呼吸異常、意識消失、運動麻痺などといった副作用の可能性があります。ただし、フィラリア予防薬に含まれているイベルメクチンを、コリー系の犬に誤って投与したとしても、これらの症状は、そう簡単には出ないと言えます。

フィラリア予防薬のイベルメクチンはごく微量。
理由は、フィラリア予防薬に含まれているイベルメクチンが、ごく微量だから。イベルメクチンは、フィラリア症以外の寄生虫の駆除にも使える薬であり、他の寄生虫を駆除する際には、もっと高用量で使用します。これが、コリー系の犬にとって危険なのです。フィラリア予防薬程度の使用量であれば、ほぼ大丈夫と言えます。

イベルメクチンを含まないフィラリア予防薬で予防を。
しかし、イベルメクチン以外のフィラリア予防薬もたくさん販売されているため、イベルメクチンを使わなければならない理由はありません。ミルベマイシンオキシムやモキシデクチンなどを使い予防することが、適切ですね。

副作用の知識を持った上で、フィラリア予防薬を使用すれば、
副作用は特に問題になりません。フィラリアは予防薬を使って、適切に予防しましょう。

 

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参考資料:新獣医薬理学 近代出版(1999年)
カラーイラストですぐわかる図解動物臨床薬理学 Inter Zoo(2003年)
Photo By. http://www.flickr.com/photos/andrewmorrell/200477093/

フィラリアに感染した犬猫への予防薬投与は危険!

今日のお話は、フィラリア感染についてです。フィラリアに感染した犬や猫は、フィラリア予防薬を飲むことができるのでしょうか?

 

ワンニャルド先生、えらいこっちゃで!
お隣のポチちゃんが、フィラリアに感染してしもたんやって!

 

なんだって!!!!!!

 

お隣の奥さんが悩んではったんよ!
いつもと同じようにフィラリア予防薬を投与してもええのかなぁて。
どないですのん?

 

今日のお題
フィラリアに感染している犬や猫に予防薬を投与しても問題ないですか??

 


絶対にダメ!フィラリアに感染した子への予防薬投与。
フィラリアに感染した犬や猫への予防薬投与については、たくさんの飼い主さんから質問があります。結論を言うと、最悪の場合、死亡してしまうケースもあるので、絶対にフィラリア予防薬の投与はしてはいけません。

ミクロフィラリアの大量死によるショック症状による死亡!
フィラリアに感染した犬猫の血液中にはフィラリアの幼虫である「ミクロフィラリア」が、たくさん存在しています。フィラリア予防薬は、このミクロフィラリアを殺す効果があります。しかし、ミクロフィラリアが、犬猫の体内で大量に死滅すると、発熱や全身のショック症状を引き起こしてしまう可能性があり、最悪の場合は死亡してしまう恐ろしいもの。フィラリア予防薬が、ミクロフィラリアを殺傷する力があるにも関わらず、投薬してはいけない理由はこのためなのです。

フィラリアの治療はステップを踏んで実施。大変です!

フィラリアの治療はステップを踏んで実施する必要があります。
①まず、心臓に寄生しているフィラリアの成虫を駆除
     
②次にミクロフィラリアを駆除
     
③最後にフィラリア予防薬で完了

感染したペットたちの体の様子を見ながら、徐々に治療をしていくため、一度感染してしまうと、大変なのです。

 

【ちょっと真面目なお話①】フィラリア成虫の駆除の方法
フィラリア成虫の駆除には、「チアセタルサミド」「メラルソミン」などの注射薬が用いられます。これらの薬は、フィラリアの成虫だけを死滅させ、ミクロフィラリアは殺しません。もちろん、このお薬も100%安全という訳ではなく、副作用があります。

チアセタルサミドは、肝臓や腎臓で濃縮される特性があるため、肝臓や腎臓に毒性を示し、胃や腸も傷害する可能性があると言われています。また静脈注射をする際に、血管の外に少しでも薬がもれると、その周りの組織を壊してしまうことも、注意しなければなりません。

もう1つのメラルソミンは、チアセタルサミドに比べると、肝臓での毒性は低いものの、筋肉に注射するタイプ。そのため、約3分の1のワンちゃんは、注射した部位を痛がり、
その痛みは1~2週間続くと言われています。

お薬には副作用がありますが、もっと恐ろしいのは、肺での塞栓形成です。心臓に寄生しているフィラリアの成虫の数が多いと、薬によって死んだフィラリアの成虫が肺に運ばれて、肺の血管を塞ぎ、命取りになることがあります。そのため、寄生しているフィラリアの成虫の数が多い場合は、薬が使えず、手術しなければならない状況になることもあります。

 

 

【ちょっと真面目なお話②】ミクロフィラリア駆除の方法
ミクロフィラリアの駆除には、ジチアザニンが使われます。これは青紫色の色素で、ワンちゃんの便を青く染めますが、その点は心配ありません。その他には「イベルメクチン」「ミルベマイシン」などを高用量で使う場合もあります。

あれ?ミクロフィラリアを駆除して大丈夫?と不思議に思われたかもしれませんね。ショックを起こしたりして、危ないんじゃ…確かにその通りです。

しかし、ステップ①で成虫の駆除が完了しているため、体内でミクロフィラリアが産みつづけられるという状況は打開されました。そのため、多数のミクロフィラリアはもういないと考えられます。病院によっては、ショックを予防するために、駆除薬を投与する前に、ステロイド剤を投与する場合もあります。ここまでやって、ようやく通常の予防薬でのフィラリア予防が始められるのです。大変ですね。

 

フィラリアは予防できるもの。毎年のケアが大切です。
フィラリアに感染してしまうと、多くのことを気に掛けながら治療する必要が出てきます。しかし、しっかりと予防していれば感染しないのがフィラリア症。

可愛いワンちゃんやネコちゃんのためにも、きちんと予防することが大切ですね。フィラリア予防をやろうかなと思ったら、まずは獣医さんに感染の有無を検査してもらいましょう!

蚊の出る時期にはしっかりと予防し、怖いフィラリア症にならないように、しっかりとケアしてあげましょうね。

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参考文献
新獣医薬理学 近代出版(1999年)
カラーイラストですぐにわかる図解動物臨床薬理学 Inter Zoo(2003年)
Photo By.http://www.flickr.com/photos/49889874@N05/5580127313/